不純な短編集24【男主】【ヒロアカ】

そこに愛はない 4 * ページ21

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一面真っ白な壁、ボロいベッド、安いソファー




それしかない、それだけの部屋


安いソファーに偉そうに、ふんぞり返るようにして座った治崎が、少し離れたところにあるベッドの上を眺めながらいつも通りの声で言う。





「別に俺はお前を放置したかったわけじゃないんだ。
互いに嫌であっても結婚しなきゃならなかった環境、嫌なのに『嫁』なんていう立場になって家に来てくれたお前には相当に感謝をしてるんだA。
それにお前は、来た時から何も言わなかった。そうだよなぁ？
あれをして欲しいこれをして欲しい、あれがしたいこれがしたい、お前はそう、どんなに嫌悪していても『可愛い』と思わざるを得ない程に健気だ。
俺はお前のそういう所に、今惚れ始めてる。」


「っ、....あぁっ！ んぁぁっ、ぁっ、....くっ、やっ！」



ボロいベッドがギシギシと悲鳴のように軋む。横倒しにされたAは両手を後ろ手で拘束され顔も名前も知らない男に片足の腿に跨られ、片足を脇に抱えられ晒された後孔を男根に幾度となく穿たれている。


「オーバーホール、アンタの嫁さん別嬪な上に具合も相当良いですぜ」

「....そうか、じゃあ今日は旦那になった気分で楽しめばいい」


下衆な会話がAを介して交わされる。

けれどAはそれどころじゃなかった。

知りたくもなかった感覚を味わっている。

親に大事に守られ続けていた貞操、まさか先に後ろを奪われるだなんて思ってもいなかったし、それがAは顔も知らない相手だとなるとそのショックは計り知れない。



「あぁっ、いっ！ いたいぃ、おく、.......っ、いたいからぁっ」

「ハハッ、気持ちいいの間違いだろ」

「は....っ、ぁっ、治崎っ、治崎っ！ 」


助けを求めたって治崎は、Aの中を掻き回しては好き勝手に腰を打ちつける下卑な音と、それによって生まれる熱っぽい呼吸とAの声を、まるでクラシックでも聞くかのようにしている。

イキり勃った男の欲がAの中を抉るように出入りする。普通の体勢よりも挿入しやすいその体位では、嫌がって泣くAに興奮した男が焦らすようにゆっくり、突き上げは強く奥の奥を狙って動く。


「んぎっ、かっ....、ッは....、.......っ！もっ、らめ、らめええっ！ かいっ、かいぃ！ たすっ、けっ、....あああっ！！ 」

「今日の旦那様は、俺だってさっき聞いたろ？」


男は乱暴に突き、普段からは想像もつかないほどに嬌声を上げ嫌がるAに白濁を放った。


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