不純な短編集24【男主】【ヒロアカ】

運命なんて【ツイステ】【ケイト･ダイヤモンド】 ページ16

※ケイトさん視点
※モブ←主←←←ケイト
※両親に対しての捏造あり
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好きな子に、好きな人が居た。


それを知ったのは告白をした後で


「好きです」


と言えば、彼は困ったように俯いて


「俺、好きな人がいて....」



といった。



「そっか、ごめん」って返した後、今まで相談を受けてくれてたリリアちゃんやカリムくんの前で恥も外聞もなく泣いた。


辛くて、悲しくて、心臓が締め付けられて、少しだけ現実から目を背けたくて、数日は元気が出なくて。


恋って苦しいなって思った。


部屋で1人哀しく暇を潰していたそんな時、突然親から電話がかかってきた。



「もしもし、どうしたの父さん」



久しぶりに聞く声は昔と変わらず元気そうで、『突然俺の声が聞きたくなったから掛けてきた』のだそう。

全く、タイミングが悪い。



ある程度話をして、ある程度目処が着いた所で今まで聞いたこと無かった様な話を切り出した。


「父さんってね、『運命』とかって信じる？」

『運命？』


父さんは笑った。多分、全部を察してるんだと思う。やだなやだな、親ならなんでもお見通しってわけか。いやだな。


『ケイト、お前にはまだ父さんと母さんの出会いは話したことは無かったね。』

「しらなぁい」

『父さんはね、1回母さんに告白して振られてるんだよ。』

「えっ！？」

『母さんには好きな人が居て、その人が母さんの元を去ったからまた告白したんだ。』



意外だった。

心から愛し合ってるように見えてたから、余計に。



『運命なんてのはさ、仮にあったとしても父さんは「クソくらえ！」って思ってるかな。

何があったのかは、聞かないでおく。けど、もし何か悲しいことがあったんなら一つだけ覚えておくといい。』

「なに？」

『自分が思った事を思うようにしなさい、先なんて誰にも分からないんだ。
そうやってしてればきっと、未来のケイトは思いもしなかったような素敵な出会いと出来事で溢れてるはずだ』



鼻水が流れちゃってる、ああもう。

もうなんなんだ。

いつも頼りないのに、こんな時だけ。


「かっこつけないで、恥ずかしいったらありゃしない....っ」


『はは、そうか？ まあ、励みになればいいと思ったんだが如何せん、 父さんはアドバイス苦手でな！ 』

「知ってるよ馬鹿！！」



下手くそでクサイアドバイス、ちゃんと響いたのがまたムカつく。

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