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Aに会えるなら
Aと一緒に過ごせるなら
この一瞬でもAの隣にいられるなら
そんなルールにも慣れていく
俺たちが会える場所や時間は
すごく限られていて
お互いの都合で約束がダメになることもある
駅を過ぎるとまた自然に絡まる指
確かな温もりを感じながら
俺たちは外で食事を済ませて
ショッピングを楽しんだり
カフェでまったりして休日を楽しんだ
そしていつものホテルへ向かう
俺の左手にはAの指が絡まっている
今だけは
今だけは俺のものでいてほしい
今だけは俺だけを見ててほしい
心に余裕がなかったんだろうか
俺は部屋に入るなり
Aの唇を奪った
それは初めてのときの優しい口づけではなく
荒々しい食らいつくようなキスだった
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"ごめんな……………"
隣で眠るAに呟く
ぐっすり眠ってるAには
聞こえるはずもなく
もちろん返事もない
"なんか今日は余裕なくてだせぇよな…
いつもより長く一緒にいられるはずなのに
Aが消えちゃうきがしてさ………"
誰に聞かせるわけでもない独り言を
呟きながらAの髪を撫でる
サラサラした細い髪が触っていて心地良い
A「ん………まさゆきぃ？」
Aが眠そうに目をこする
"あっ、ごめん
起こしちゃった？"
慌てて謝るけどAは首を横に振る
A「ううん、昌行に撫でられるの
気持ち良くて好きだよ」
寝起きのあどけない顔で俺に微笑むA
ああ、こんな顔いつでも見れたらいいのにな
朝が来ればAは
自分のいるべき場所に帰ってしまう
せめてそれまでは
Aの温もりを感じてたくて
彼女を抱きしめながら俺は眠りについた
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作成日時：2016年5月5日 20時
