70日目 ページ30
病院の前で降ろしてもらっていいといったのに結局病室まで送ってもらい、私は病室に1人となった。自分で思っていたより体力を使っていたらしく、ベッドに腰かけた瞬間に疲労感がどっと溢れてくる。
色々歩き回ったおかげで少し、記憶が戻る予兆のようなものがあった。もう少しで思い出せるかもしれない。明日も歩きまわってみようかな。
なんて考えていると、ガタッと物音がした。心霊的なものは信じていない。ちゃんと人間の気配だ。
『誰』
?「気づかれちゃったカ」
声とともに出てきたのは、サーモンピンクの三つ編みを揺らす男、神威だ。私が目を覚ました時に病室に来た男だったが、皆の様子から味方ではない事は察した。そんな奴と2人きり。命の危険を感じるには十分だ。
『何しに来たんです?』
神威「そろそろ地球を出なきゃいけないから、連れて行っちゃおうと思ってネ」
『黙ってついていくとでも思ってるんですか?』
神威「元々無理やり連れていく予定だヨ」
じりじりと近づいてくる神威。とりあえずこの部屋から出ないと。そう思い神威と向かい合ったまま、ドアまで下がっていく。そして、ドアに手が当たった瞬間に開こうとするが、大きな音を立てて止められる。まあ、そう簡単に逃がしてくれるはずがないよね。
神威「逃げちゃダメだよ」
『チッ・・・
誰かッ!!誰かいないの!!?』
声を張り上げるが、何も聞こえない。3人もきっともう帰ってしまっただろう。クソ、なんて汚い言葉が出ても仕方がない状況である。とりあえず、ドアを抑えるためだとはいえ、壁ドンされているような構図が気に入らないので、ソイツの鳩尾に蹴りを入れて、一瞬怯んだところに回し蹴りを喰らわす。
私とて、体術ができないわけじゃない。なんならその辺の平隊士には負けないと自負している。だが、男女の差、そして相手は戦闘種族の夜兎だ。
どれだけ考えても、詰み、であることに変わりはない。
.
?「モテねェ野郎は女の扱い方もわかんねーんですかィ?」
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ふに - どタイプな作品です! (2021年9月15日 15時) (レス) id: 67a56933bc (このIDを非表示/違反報告)
二酸化酸素(プロフ) - 就活生!頑張ってください!上から目線すんません (2021年7月8日 22時) (レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
真選組しか勝ちません☆ - とってもこの作品大好きです!続きがとっても気になります!失礼ですが、早く、更新頑張ってください!応援してます! (2021年7月7日 18時) (レス) id: c62e9bede7 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - とても続きが気になる作品ですね。応援しています。 (2021年2月15日 16時) (レス) id: 291812b26e (このIDを非表示/違反報告)
シオン - すみませんがリクエストをしてもいいですか? (2021年1月18日 1時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涙輝 | 作成日時:2020年8月5日 17時