今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:52,829 hit
小｜中｜大
▽ ページ29
皆がマスコミから逃げ惑う中、私は食堂の蕎麦の列に並びに行った。
｢おんや、轟くん。君も蕎麦？｣
轟｢ん、ああ｣
｢じゃあ一緒に食べようよ〜｣
列、という程の列はないが、私は前にいた轟くんに話しかけて昼ごはんを一緒に食べることにした。
｢ここでいい？｣
轟｢ああ｣
席に着き、二人息を揃えるつもりもなかったが、同時にそばをすすった。
ｽﾞｿﾞｿﾞｿﾞｯ……
そんなシュールな音が私たちの周りに響く。
｢蕎麦、好きなの？｣
轟｢ああ｣
｢私も。ここの美味しいね〜｣
さっきから｢ああ｣しか言わない轟くんとの会話はかなり息が詰まる。
轟｢…神崎は逃げなくていいのか？マスコミから｣
｢ん〜、私ー？私は別に捕まっても言うことないしなぁ。もし言ったら相澤先生に今度こそ首締められる気がしてね〜。だから大人しくすることにした｣
轟｢…まぁ、逃げ惑うより目立たねぇしな｣
相変わらず場が持たない轟くんとお昼を共にしたのが、私の中で今まで生きてきて精神的に辛いランキング上位に入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりやと時雨 x他1人 | 作成日時：2018年8月16日 14時
