浮気症

第一話 ページ2

不死川side









朝









小鳥の鳴く声で目を覚ます









……あァ、気分悪ィ……









俺の隣に裸で寝てるのは、恋人のA……









ではなくて、









俺の浮気相手だ









？？｢……ん、もう目を覚ましていたんですね。不死川さん。おはようございます｣









不｢あァ、おはよォ｣









此奴との関係はかれこれ2年は続いている









別に、俺ァAが嫌いな訳じゃねぇ









むしろ好きだ


大好きで、愛してる









でも、









俺ァこの、胡蝶しのぶとの関係は、辞められねぇ









しのぶ｢……相変わらず不機嫌ですか。｣









不｢……別に、何でもねぇ。いつも通りだ。Aが起きる前に帰るわ。またな｣









しのぶ｢…わかりました。今夜、また来てくださいね｣









俺は蝶屋敷を出ていく









ここ二年、ずっとこんな生活だ









夜、Aが寝静まった深夜に蝶屋敷へ行く









胡蝶と行為をして、溜まってるモン全て吐き出す









朝、Aが起きる前に部屋に帰る









幸い、俺とAは別室









静かに部屋に戻り、Aが寝てるのを確認して朝飯を作る









不｢……A、起きろォ〜…朝だぜ｣









『んん〜……実弥、おはよ〜』









眠たそうに目を擦り、俺に手を伸ばすA









俺はその手を取り、抱きしめる









不｢あァ、おはよォ。オラ、朝飯出来てんぞ。｣









『実弥の卵焼き大好き〜』









まだ眠そうにしながら、居間へ向かった









俺が裏切ってるとも知らずに、Aはずっと俺を好いていてくれてる









罪悪感に押し潰されそうなそんな生活も、もう二年









俺が何で浮気してるのかって？









……さァな。自分でもわかんねぇよ。









俺だってしたくてしてる訳じゃねぇ









何なら、誰か教えてくれ









誰も傷つけない方法を。

第二話→←設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す