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Side：爆豪勝己
祭りに行かないなんてのはバカ共が話していりゃ勝手に耳に入る。俺が行けば行くかと思ったが行かないのは当然の様に言いやがった。
好きでもない妹の方は来ると言うのに肝心のこいつが来ないとなれば行く理由はない。とは言っても俺は無理矢理連れ出されるのがオチなら、朝くらい一緒にいてもバチは当たんねぇだろ。
不用意に晒された首を手で触れればいやだ、いやだ、と言う。その割に匂いも、体も正直に熱を出す。受け入れられている。そんな気がしてこのまま噛み付いたら･･･
『ばくご、』
｢っ、｣
息の整わなくなっているのにやっと気づく。薬を飲ませ、窓も開ければ背を摩る。涙目になって俺の服を掴んだままに耳は垂れ下がってしまう。
悪かった。落ち着いた頃に言えば首を横に振る。大丈夫。そういう割に顔色は一向によくならなかった。
日が沈む頃に祭りへと強制的に連れられた。
『行ってらっしゃい。』
俺らを見送るそいつが寂しそうに見えないという奴がいるなら相当の馬鹿だ。
あの後部屋に戻ったが後味の悪い所じゃない悪さなのに、服に着いた匂いのせいで抜くハメになった。何度も顔を合わせて話たが変わった様子もなかった。
｢ねぇ、勝己！金魚すくいしない？｣
｢あ？切島、このブス見てろ。｣
｢おう？爆豪どこに行くんだ？｣
｢つまんねー帰る。｣
なら俺も、私も、というのは遮り来るな。と本気で圧をかければバカ共と離れて屋台を探す。案外すぐに見つかったそこに行けばおっ、兄ちゃんとは珍しい、といわれる。俺だって珍しいと思う。
目の前に並ぶ色とりどりのこんぺいとう。昨日、あいつが寝る前に話すのが下手なくせに、自分のことを話していたからだ。
『5歳の時だったと思う。初めてお祭り行ってもいいって言われた時だから楽しみにしてたのに熱出て、行けなくなった。』
それで？と促せば懐かしそうに目を細める。
『お母さんがこんぺいとう買ってきてくれて、嬉しくて、それが星みたいだって思った。それで毎年それだけは買ってたけど･･･』
話さなくても分かった。ヒートが始まれば匂いは出る。そうじゃなくても普段から微量ながら出ているからだ。
屋台のおっちゃんに全部少しずつ、と言えばおまけだからといろいろ入れられれば袋はいっぱいになった。それを手に帰るなり一番にあいつの部屋をノックした。
『？』
｢やる。｣
渡せばしばらく見つめ、ふっと不慣れで下手くそな笑顔を見せた。
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アヤ(プロフ) - 秋雨秦さん» ご返信いただけるなんて！ありがとうございます。ヒロインが危険でイイところで終わっていて、ずっともどかしかったです。 最新話も読みました！かっちゃん｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ヒロインちゃんのしあわせを願います>_ (2019年12月26日 22時) (
レス) id: 291d5d86b7 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦 - 感想ありがとうございます。アカウントはまた作り直すつもりです。携帯やその他諸々いろいろあり、大変お待たせしました。またゆっくりになりますが更新しますのでよろしくお願います！ (2019年12月14日 21時) (レス) id: ac729d71ae (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 更新をお待ちしておりました( ；∀；)感想をお伝えしようにも、”ユーザーが見つかりません。既に退会された可能性”と表示され、2度と続きが読めないのかと悲しみに暮れていました。これからも続話お待ちしてます。 (2019年12月14日 19時) (レス) id: d7a473e929 (このIDを非表示/違反報告)
めだまやき。(プロフ) - 凄く面白いです！！更新待ってます！ (2019年12月14日 12時) (レス) id: 33cb92409f (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして！！すっごく面白いです！！何回も読んでしまいます！！更新まってます！ (2019年5月20日 14時) (レス) id: 33cb92409f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2018年3月24日 19時
