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｢おっ、来た来た！1番の出世が｣
切島鋭児郎の声に皆が振り返って爆豪を見る。
そんな視線が疎くて見んじゃねぇ！と威嚇をしても笑っている馬鹿どもにイラッとする。
爆豪が座れば記者と同じような質問を投げかける。マンションから、事務所の･･･人様が答える前にせめぎ合う質問に爆豪は剣幕で打ち破った。
｢だあああああ！うるせぇ！あれを買ったのも、全部！俺の同居人だクソが！｣
言わば爆豪の失敗。
皆の目は輝きに変わり、にやっと悪い笑みを爆豪に向ける。
｢もしかして、女だったりぃ？｣
｢どこのおっさんにケツを差し出したんだ？｣
｢石油王？｣
口々に始まるそれを爆豪は酒を煽って聞き流す。
それもまた、失敗だった。
飲み始めて2時間と経たないうちに皆が会計の準備を始める。隣の切島を睨む様に爆豪は見る。
｢いや、俺は止めたんだけど･･･？｣
｢さぁて！爆豪の同居人とやらを見に行こう！｣
｢どんな人かな？｣
｢事務所立ち上げてから一緒って凄い精神の持ち主なんだよ！きっと！｣
好き勝手に言いながら爆豪は耐えに耐えられず｢俺の方が大変だわ！クソが！｣そんな一声も虚しく過ぎる。
爆豪もヤケになって白菜の入った袋を雑に掴むと皆の後を追う。そんな中でもあいつ、死んでねーか？なんて呑気に思っていた。
マンション前に着くと皆の反応は驚きに満ちていた。高層マンションを半分はビルに変え、数部屋はサイドキックの為に改装されたとか。
爆豪は最上階から二つ下の部屋に住んでいる。もちろん、同居人であるあの人物もだ。
｢爆心地さん、あのーー｣
｢あ？｣
｢さっき、上から物音がしたのでもしかしたら･･･｣
その下の階に住むサイドキックの言葉に大体は予想がついた。分かった、とため息混じり返すとエレベーターに乗り込む。
多分、冷蔵庫の中身は食べられていない。そうでない物音の大半は暴れているか、あの書類だらけの部屋で一山を蹴り倒したか。
何にしても思いやられる爆豪を皆が察する訳もない。
｢爆豪！同居人って、どんな人！？｣
相変わらずの恋愛モンスター芦戸が目を光らせて質問をする。
｢わがままのクソ｣
｢えー、それだけじゃわかんないよ！｣
｢今から会うなら聞かなくていいだろうが！｣
ド正論。それにエレベーターに乗っている全員が思った。
爆豪の苛立ちもピークに差し掛かり、部屋の前に立った。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
