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『世界は違ったよ･･･私は今まで狭い中でいたんだって知った時はショックだった。仕事をこなせばこなすほどそれを掘る一方で何も埋まらない。
皆は私を凄いと言う、意味の無い戦いをしないとかみんなを守ってるとか、光だと言われてライトと呼ばれる事に本当は嫌気がさしてた。逃げたくて、無理に遠い仕事を奪って日本戻ってきた。
大金が入っても使い道もないまま、ふらふらと仕事ばっかりしてた時に君がいたんだ。』
爆豪の手が強く握られる。
それを握り返し、爆豪は小さくなる声に耳を傾ける。
『君を見た時、暇つぶし程度って思ったんだと自分で思ってた。でも、そうじゃなかった･･･今思うと君を見つけた時に惹かれたんだと思うんだ。
意思があって、強くて、自分の好きに生きてる人に見えて憧れて、惹かれて、初めて人を好きになった。君が愛しくて仕方がない。』
千人の目が潤みを帯び、滂沱と流れる涙。
爆豪は千人の頭を上げ、胡座の真ん中に頭を置く。
白い髪は焼けて短くなり先が焦げているそれを撫で、前髪を上げれば白い額が露になる。
紫の宝石の様な瞳に陽が更に流麗に見せる。
｢それで、何を思った。｣
意地の悪い質問だと分かっている。
それでも爆豪は聞きたかった。今まで一度としてそんな様子も見せなかった同居人が今、恥ずかしげもなく愛の言葉を言っているのだ。
誰でもない俺に。
『君を好きになった。守りたいくらいに、君が大切だ、なによりも･･･』
宝石が目から零れている見たいだ。と爆豪は思った。
その宝石を零す千人に爆豪は唇を重ねた。紛れもない、好きな者同士のキスをする。
｢バーカ、テメェが守られる側だろうが｣
『はは、それもそうだね。』
千人は目だけで周りを見るといいの？と言う。
爆豪はそう言われてやっと気づいた。
クラスメイトが瓦礫の影から除いているのだ。
顔を抑えつつも指の隙間から見る者、血走った目で怨念を送る者、素晴らしいと手を叩く者、皆の反応に爆豪の眉間に皺が寄る。
｢テメェら、後でぶっ殺す！！｣
中指を立てる爆豪に照れ隠しだぁーと芦戸三奈が茶化す。
｢こんなマンガみたいな恋ってあるんやね！うち、キュンキュンした！｣
｢わーかーるー！私も！｣
｢君たち！親友の恋をそっと見守る気は無いのか！｣
｢まぁ、まぁ飯田。いい事じゃねぇか！
･･･爆豪、良かったな。｣
唯一、爆豪のことを分かっている切島は二人の幸せを誰よりも暖かく見つめた。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
