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俺のオフが来たのは実に3ヵ月振りだった。
ローテーブルの上にコーヒーと買い溜めていた雑誌、リモコンを置き、ソファに腰掛ける。この一連の動作を終えた頃にあいつは現れる。
バンッ！
勢いよく廊下の奥から音がする。
ゴンゴンゴンと何回もドアに当たる音に爆豪は溜息を吐きながら立ち上がって開けると目の前には書類の山が顔を出した。
『おはよー。いい朝だね。』
｢はよ｣
今回はいつもの優男だ。ふわふわと少し癖のある髪を揺らしながらソファに座る。
あらかじめ作っておいたサラダにドレッシングをかけ、大量に作った一口サイズのサンドイッチと紅茶もテーブルの上に置く。
『ありがとう。美味しそうだね、味は？』
｢あ？こっちはジャム類、こっちは卵とかハムとかいろいろだ、見てわかんだろ。｣
そう？と首を傾げるそいつの隣に座れば肩に背を凭れてくる。これがいつものお決まりだ。
大量の書類は上から下まで隙間なく字が埋められている。見ているだけで酔いそうになるそれを爆豪は放る様に置いて、隣の奴を見る。
1度スイッチが入れば随分と変わる。本当に読んでんのか、そう言いたくなるほどの速さで次々に紙が放り投げられる。お陰で床は紙で埋め尽くされる。
それを後で片付ける羽目になるのだが、この時爆豪は違うことを考えていた。
｢おい｣
『ん〜？』
｢俺に恋人が出来たらお前どうすんだ？｣
単純な疑問だった。
悩むか、お前が出てけ、とても言うのだろうな。と爆豪は思った。のにこいつの口からは簡単に出てきた。
『んー出てくよ。そんで、君が一人になって寂しい時にまた帰ってくるよ。』
｢あ？誰が寂しくなんだよ。｣
『君だよ？恋人と別れたら寂しいって言うしね？』
そうかよ、と言った爆豪の口とは反対に気持ちは違っていた。何かを期待してた自分がいたことに、苛立った。
その苛立ちと、隣のこいつを試すその半々で恋人がいる。と爆豪は伝えた。
『え、早く言ってよー君にしては回りくどいなぁ。』
また、何かを裏切られた気持ちになった。隣のそいつを睨むように見る。本当に出ていくわけがない。爆豪はそう思う反面、こいつならそうするんじゃないかって･･･
その次の日だった。
｢おい、起きてんの、か･･･｣
そいつは居なくなっていた。仕事に行く時は一声かけるあいつが、何も言わずに消えたのだ。
｢チッ！｣
苛立ちと焦り、居なくなって楽だ。気持ちの悪い葛藤に盛大に舌打ちをした。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
