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千人からの電話は頻繁ではない。
月に一度来るか来ないか、爆豪からもかけることも出来たのだがあの1度の電話から安易にかけることが出来ない。
戦争真っ只中でいるのだから。そうしてまた1年が過ぎた。短いのか長いのか、分からずにいる。
｢なぁ、質問に有効期限ねェんだよな？｣
『ん？ないよー。何かあるの？』
安易にかけない、のはあるがあっちは違う。毎回かける度にそう言った音が聞こえ、1度凄まじい音と共に電話が切れた時には死んだとかそういうことを考えた。
不安な日々を送る羽目になり、何も無かったかのようにかけてきた時には大いに怒った。
｢･･･お前はーー｣
｢テレビ！着けて！｣
｢あ！？自分でつけろや！｣
突然寝室から飛び出してきたリーはばたばたとテレビを着ける。耳元では元気だなーと笑う声が聞こえる。
リーの慌て具合に流されてテレビを見るとアメリカの大統領が急遽記者会見を開いている。その隣には各国の大統領やら総理がいる。
｢近年噂となっていた個性の消失。それは世界の各所で個性が奪われるという大変遺憾で、残虐的な行為。我々は早急に対処出来るはずでした。｣
フラッシュが飛び交い、そんなことを伏せていたのかという声に手を挙げて沈める。
｢警察や自衛隊では手足が出ず･･･我が国最高の部隊、つい先週、たった二日で紛争地を鎮圧したのは彼らです。｣
大統領の手の先にカメラが向く。ステージの端から出てきた本の10人足らずのスーツ姿の人物達が異様な空気を纏い入ってくる。
それはカメラ越しにも分かるほどこいつらは強い、と千人とは違うその雰囲気に空気が凍る。
｢カイさん、｣
｢？、カイ？｣
｢あの方の右腕です。｣
｢！｣
右腕、そう聞いて先頭に立つ男を見る。
電話越しに聞こえてくる千人は｢あ、そうだ。今日だったねー｣と呑気に話している。この電話が繋がっているということは千人はこの画面にはいない。
カイと呼ばれる男は大統領に一礼を入れるとマイクの前へと立つ。真っ直ぐな背筋と整った顔、黒い髪が電気にきらりとカメラに反射する。
｢俺はカイ。リーダーってわけではないですが挨拶させていただきます。･･･ここにいるのは全員ではありません。一名、別件により今はいません。｣
千人のことだ、爆豪は耳元に当てていたスマホをスピーカーに切り替える。
カイと呼ばれる男は視線を真っ直ぐにカメラに向けた。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
