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｢ふざけてんのかテメェは｣
『ふざけてないよ。大真面目だよ。』
同居し始めて二日目にして爆豪の不満が飛んだ。
昨日はオタク系のデブ。今日は無駄にチャラいイケメン。不満はそれだった。
日替わりランチの如く変わる顔や見た目。素顔も名前も明かさないという意味のわからない現状が、朝起きてすぐに｢おっはー｣と言った事で怒りの線に触れたのだ。
『だから、俺はこうすんのが好きでしてんだって！最初からそういったじゃん！』
｢てめぇが良くても俺が良くねぇんだよ！昨日はデブで今日は無駄にイケメンにしやがって！統一しろや！名前も言え！｣
『じゃあ統一するよ！けど名前は言わないもんね！』
名前や見た目だけじゃない。性別も、職業も、何一つとして明かさず、初日には｢好きに呼んでー｣なんて言うものだ。
理由は
『そんなの面白くない！』
｢んなもん求めてねぇよ！クソが！｣
爆豪の性格上、ここは引かないのだが相手との性格が悪かった。理屈や押し、脅しは何一つとして通用しない。おまけに我儘ときた。
突然大量の高級林檎を買ってきてアップルパイをご所望されたのはつい昨日だ。
『じゃあ、この顔は？』
｢あ？｣
顔を軽く振って上げる。
ただのムカつくイケメンが爽やかな顔になる。少しタレ目気味の弱そうなイケメンが出来上がっている。大人しそうな雰囲気だ。
が、そんな雰囲気も台無しにするのは本人だ。
『どう？これは？？もしかして女のコが良いのかな？』
これ以上、相手にするのが面倒になってきた爆豪は｢それでいい｣と、適当にあしらうように言った。言ったつもりだった。
それなのに本人は｢また好み教えてよ。｣柔らかく笑った顔に爆豪は舌打ちをした。
同居をし始めて1年が経つ頃には爆豪は分かり始めていた。
不規則に出かけては数日、数週、1月、長くて2月は帰って来ない時は仕事。暖かい物しか飲まないがコーヒーは飲まない。好き嫌いはなく、舌が無駄に肥えてる。胃袋はブラックホール級。
用途とか関係なく性別や年齢を変化させる。大半はあの優男になるが時々ガキや女、老人、外国人になる。
羞恥心も無ければ遠慮も無い。本人曰く、俺に凭れて機密書類とやらを読むのがお気に入りらしい。
名前、性別、声、年齢、職業、顔、不明。不明だらけのこんな馬鹿を好きになった理由に、ロマンチックな事も何も無い。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
