○１７ ページ17
『いらっしゃーい、リー！』
インターホンで千人と玄関へ行くと年齢不明の胸の大きな金髪美女がそこにいる。
欧米風挨拶もそこそこに中へと入れると二人はいつものどこかの言語で話すと千人は俺の方を向き、自己紹介を始める。
『爆豪勝己、彼は私の友人だよー。』
｢友人じゃねぇ｣
爆豪勝己、フルネームで呼ぶこと、俺の名前を言うのは初めてだ。そう思いながらテーブルに紅茶を置くとリーと呼ばれる女性は微笑む。
普通ならばドキッとなる所を爆豪は顔を歪ませた。
『そうだ、丁度リーに渡したい書類があったんだー。待っててー』
いつもの優男でいつも通りの足取りで出て行く千人。
扉が閉まると同時だった。正面の椅子に腰掛けているリーのは深く息を吐くと前のめりに爆豪を睨みつける。
｢んだよ、｣
｢あんたみたいな、男、何がいいのか｣
｢あ！？｣
｢あの人は神よ！それにくらべて、お前は、はっ！｣
突如悪態を付き出すリーに爆豪が突っかからないわけが無い。
つい数秒まで清楚に微笑んで、上品に手を当てて笑っていた女が目の前で急に態度が大きくなり、続けて鼻で笑われたのだ。
｢んだこの、クソビッチ！表出ろや！｣
｢はぁ？まともに日本語も話せないの？日本人の汚れ！｣
またも鼻で笑われた。
爆豪は短気だ。千人の呆れる素行のおかけで大人しくはあったがそれは千人の性格故。爆豪の琴線は簡単に触れられた。
『あらら、ケンカ？』
手から爆発を繰り返す爆豪は千人を睨みつける。
『リー、そういうことは言ったらダメだよー。』
｢すみません、｣
｢さっきまでのはなんだ、このクソ女！千人！俺はこいつから聞く気はねぇからな！他の奴を寄越せ！｣
｢なに！あんたが聞きたいとかいうからわざわざ来たんでしょ！あんたなんかが一緒にいるから！最近この方は居てくれないのよ！｣
｢あ？知るかよ！テメェらの飯が不味いとかそんなんだろうが！｣
バチバチと飛び交う火花を千人は構うことなくリーの鞄に書類を入れ、置かれている爆豪作のクッキーを口にする。
言い合いは1時間ほど続き、バトルにまで進展した。もちろん千人は止めることなく二人に付いて屋上であるヘリポートに出る。
｢あんたみたいなバカに負けないわよ、負けたらこの方から離れてくれる。｣
｢知るか！とりあえずテメェの顔をずたずたにしてやるよ！｣
ヒーローには思えないヴィラン発言を繰り返す爆豪の爆破が合図に始まった。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
