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『いやぁー、やっぱりお鍋はいいねー』
何も無かった様な顔で鍋をつつく千人。
あの時、
｢！、おいーー｣
『･･･』
俺よく知る千人とは違う雰囲気、それは知っていた。こいつが時々見せるスイッチが入った時だ。敵の顔も恐怖に塗り替えられるのを俺は見た。
個性を使わず、身のこなしと格闘術のみで制圧した。わずか2分足らずで。
『つくねもっと欲しいー！』
鍋に入れると嬉しそうに頬を緩ます。
出来るまで手をつけないつもりらしい。
｢なぁ｣
『ん？』
｢テメェはあの場を見てどう思った。敵を見て何を思った？｣
俺の質問に間抜けな顔をする。いつもの事だがそれが今のこの時には苛立ちを煽る。
千人は回りしていた箸を置くと正面の俺を鍋越しに見る。
『そうだなー、あの場ってのは見なかったから分かんないけど、敵を見た時隙だらけだなぁって思ったよ？』
｢どこに隙があった｣
『えっとねー、まず君を殺そうとした人はねワープするのかな？そういう個性ってそこまで行くのにゲート？を作るじゃん。』
空に丸を書いたり、指で何かを示したりする。
『そのゲートの幅が広かった。こちらに手を入れて下さーいって言ってるみたいだったかな？あとは･･･んー、あんまり見てないから分かんないあ、出来た？』
幸せそうにまた、つつく。
爆豪は経験値の差を感じていた。こんな目の前で馬鹿みたいな顔をしている人物が自分よりも上で、詳しく話しても端的に言えば見る必要も無いほど容易な相手だったってこと。
｢戦争ってどんなだ。｣
『どんな･･･360度命を狙われているって所かな？』
｢違ぇ、戦争でお前はどんなだって聞いてんだっ！｣
『･･･苛立ってるねー、まずは落ち着いてほら、』
折れた箸を置くとそうそう、と笑う。
『俺自身、自分のこと分かんないから仲間から聞いてくれた方が早いかなー？ちょっと待ってねー。』
｢？｣
仕事の方の携帯を取り出すと珍しく日本語で話し始める。
『リー、今日本だよねー？明日こっちに来てくれないかな？ほんと？ありがとう！じゃあ待ってるよー。』
電話を切ると俺を見る。
｢おい、｣
『明日、休みだよね？最近よく連れてく若ーい子がいるからその子から聞くといいよ？俺よりも話上手だからねー。』
あ、お肉！と平然とする。
その様子に少しばかり落ち着かされたことを爆豪自身、気付かずにいた。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
