○１１ ページ11
｢つまり、君は爆豪君に名前も何も明かさずに同居しているのかな。｣
『そうだよー』
子どもの体にも合わないような巨大なお皿に入って出てきた八宝菜に全員が固まりながら、同居までの経緯を聞く。
爆豪は向かいの席に座ると手に持っていたお茶を八宝菜を食べる子どもの前に置く。
『ありがとう。あ、君も食べる？』
｢食わねーよ｣
『そう？あ、話し続けていいよ。』
｢ひとつ聞いても良いか？｣
やけに真剣な顔をする峰田が手を上げる。
良いよ？と口に頬張りながら手でその人物は促す。
｢てことは、だ、つまりだ･･･女の姿にもなれるって事だよな。てか、一度はなってる？｣
『なれるよー、何度もなってるよね？』
ほらっと轟の膝の上に現れた美女に峰田の鼻息が荒くなる。それとは別に慌てる轟と、服のサイズを考えていない人物の頭に思い切り拳骨が入る。
一瞬の出来事、峰田と上鳴と瀬呂はハイタッチを交わす。パンチラと言うやつを見れたからだ。
『いったーい！なんで！？』
｢考えろや！ボケ！｣
『えー、だっていつも何も言わないじゃん！』
｢人を考えろっつってんだ！ボケか！｣
ぶーぶーと拗ね気味にまた八宝菜を食べ始めるその人に、3人以外の全員が大変だろうなっと察する。
｢でも、名前も教えないなんていいのかしら？｣
｢それは私も思う！｣
んー、と首を傾げながら食べる人物は｢じゃあ、｣と轟を見る。
『君の顔を貰ったからね。君に決めてもらうよ。』
｢いや、俺は･･･｣
轟は目の前の爆豪を見るなり首を横に振った。それは全員が思っても見なかったことだった。
ただ二人、爆豪とその人物を置いて。
｢なんでー！？｣
｢･･･それは爆豪が決めることだろ。俺はただ顔をあげて、膝を貸してるだけだ･･･そこまでは決められねぇ｣
｢確かにそうね。｣
んー、と不満げな顔をする人物に轟が上から言葉をかける。
｢じゃあ、それひと口と爆豪のお願い聞いてやってくれねぇか？｣
｢あ゛！？ふざけーー｣
『いいよー、はい。』
あっさりと蓮華を渡してひと口をあげ、爆豪を見つめる人物。
『君は何がいい？』
｢知るかよ、さっさと食え｣
『はは、相変わらずだねー。』
この時、幼馴染みである緑谷だけが爆豪の感情に気づいていた。
『あ、デザートは食べるよ！』
マイペースなわがまま野郎。そんな奴でも爆豪は笑ってくれるだけで嬉しかった。
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フィンランド製たわし - すごく好み (2018年3月29日 1時) (
レス) id: 674b68e11d (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - 蒼葉さん» ありがとうございます！感動して頂けるとはっ、これからもよろしくお願いします！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 面白かったです。感動しました。 (2018年2月12日 13時) (レス) id: 0d56540811 (このIDを非表示/違反報告)
秋雨秦(プロフ) - はるみんさん» コメントありがとうございます！ご指摘ありがとうございます、中々見返せないのでこうしたご指摘はとても嬉しいです。お気遣いまでしていただけてありがとうございます。更新頑張ります！ (2018年1月31日 21時) (レス) id: 83d660fda4 (このIDを非表示/違反報告)
はるみん(プロフ) - 39話で“10分前”とか書こうとしたんでしょうけど、“10前”ってなっていますよ。 いつも楽しく読ませてもらっています。更新無理せず、頑張ってください。 (2018年1月31日 1時) (レス) id: 2b9a934708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨秦 | 作成日時：2017年12月23日 10時
