HARU 【男主】【HQ!】

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「おいハル〜売店のパン売り切れるからはやく〜」

『おれおにぎり食べる』

「いやいいけど……なにそのねだってる目」

『かって？』

「買わねえよ 無駄に可愛こぶるな」




垣井に呆れられつつも売店に向かう。
たまーーーーにこうやって可愛こぶったら買ってくれる友達いるから、使うんだけど こいつは通用しない。

梟谷の売店や学食はなかなか美味しく、おにぎりも美味しかったから満足。
いつもの大きなおにぎりを選んでると、後ろから声が聞こえた。







「あ！新入部員の1年！」
「ほんとだ」

『あ…ちわっす』




バレー部の先輩だ。昨日、木兎さんの隣にいた。
スリッパの色からして2年生だろうか。





「おれ、2年の木葉秋紀！」
「おれは小見春樹、よろしくな！」

『春姫 Aです、よろしくお願いします』

木葉「エ、あれハルヒメじゃないんだ…？」

『……………ハルヒです』

小見「多分これ何回も同じこと言われてるパターンだな」




いつだかの予感が当たった。
このくだり、対戦相手にもたまにされてたしそろそろだるいな。…先輩にそんなことは言えませんが。







小見「あ、てかよー木兎の自主練どうだった！？！キツかっただろ！！」

『ああ…はい、おれ体力ないんで』

木葉「いやあれは体力あってもキビシーから。
木兎から逃げたくなったら言えよ！言い訳くらいは考えてやるぜ！」




逃げたくなったら。
たしかに昨日しながら キツー、とか 帰るの何時になるんだろー、とかは思ったけど 逃げたく はならなかった。……最初だけちょっと帰りてーとか思ったけど。
今日も木兎さんの自主練あるのかな 大変そうだなーくらい。
…なんでと言われれば、なんでだろう。





『…いや、いまんとこ大丈夫です
　なんかわかんないけど たまには元気なパワーも浴びて、慣れといた方がいいかもしれないし』


小見「はい？？？」
木葉「変人か？？変人なのか？」




赤葦とばっかいるから あの冷静なテンションと中身のない会話しかくらわないおれのライフ。
たまには正反対みたいな人間といると 疲れるかもしれないけど いやじゃないから。
その、人を惹きつける元気さは昔からおれにはないものだから。








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