お引っ越し*N ページ38
…ついに、この日がやってきた。
朝からばたばたと施設内に入ってくる業者の人たち。
見慣れない人たちに、三人はおろおろしている。
『に、にかいど…なに？なにするの？』
ｹﾞｰｼﾞから不安そうに見上げてくるみつ。
業者の人たちの邪魔にならないよう、こっそり耳打ちするように話した。
「あのね、みつ。お引っ越しするよ」
『おひこっし？』
「お引っ越し」
『おひっこし？』
「うん、この施設とばいばいしなきゃいけなくなるの」
そう。
しばらく四人で回してきたこの施設も、とうとう上層部から命令が来た。
どうやら動物園と保護施設が合体した場所があるみたいで、そこへ移動することになったんだ。
この施設に愛着のある三人は、さっと顔を青ざめさせた。
『おれ、やだよ！にか、おっひこし、したくない！』
「たま、お引っ越しだよ」
『おれも！だって…ｸﾛとか、ｸｩとか…またきたら、どうするの？にか、おれもおこっひしやだ！』
「お引っ越しだよ、がやさん」
ふたりの隣で、みつは既に泣き出してしまった。
「大丈夫だよ。また、ここに遊びに来ようね」
「…ﾆｶ、やめてあげなよ」
「可哀想じゃん、泣いちゃって」
「…てへ」
『わたるっ』
「たいすけ、大丈夫。お引っ越しというよりは、ﾘﾌｫｰﾑだから」
『りおーむ？』
「ﾘﾌｫｰﾑ」
『りほーむ』
そうなんです。
しばらくの間施設の改装をするから、他の施設へ預けるのは本当だけど。
『じゃ、また…もどってこれる！？』
「たま、安心して。戻ってこれるよ！」
『…うあぁあぁぁあん！！！』
「あぁ〜もう、たまもたいすけも泣いちゃった」
「ごめんごめん。みつも、泣かないでよ」
みつは小さく嗚咽を繰り返すと、俺の手に擦り寄ってきた。
まさか、泣いちゃうなんて思ってなかったから…可哀想なことしたな。
『にかいど…っ、おれ…また、ここで…あそんでいいの？』
「もちろん！ﾘﾌｫｰﾑしたら、もっとこのお部屋広くて綺麗になるんだよ！」
『うっ…うあぁあぁぁあん！！！』
「みつ、ごめんって〜！」
そんなこんなで、小さな施設もしばらくお休み。
改装中は違う施設へ俺たち四人とみつたち三人が一緒に行く事になってる。
安心したのか、たまは宮田に、がやさんはわったーに、みつは俺に泣きついてきた。
「…よし、じゃあみんなで…行ってきますしよっか！」
少しの間ですが、施設さん…
行ってきます！！
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谷森山(プロフ) - たまちゃんさん» ご感想ありがとうございます(*^o^*)可愛いと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます(*^^*)！ (2015年10月5日 20時) (
レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - はじめて読みまして。かわいい〜アニマルさんにゾッコンです。 (2015年10月5日 19時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - tanaさん» ありがとうございます(*^^*)！飛び出た目はちゃんと鼻から仕舞っておきましたのでご安心を(*^o^*)笑 こちらこそ、いつもお付き合いくださり本当にありがとうございます！励みになっております(;_;) (2015年10月5日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
tana(プロフ) - 続編嬉しいです！アニマルさん可愛がりますよ〜( ´ ▽ ` )その前に飛び出た目は口から戻していただいて…笑 いつも楽しませていただいてありがとうございます(｀_´)ゞ (2015年10月5日 1時) (レス) id: 2c098967d9 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Yumeさん» ご意見ありがとうございます(*^o^*)続編希望、全力で受け止めました！ありがとうございます(*^^*)笑 (2015年10月4日 3時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
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