きらきらお友達7*M ページ37
ｸｳは隣の窓へ飛び移ると、ｶﾞﾗｽに張り付くがやさんたちを見つめた。
『いけよ、ｸｳ！ともだちだいじにな！』
『…たいちゃん…っ、ありがとう！』
『ほらはやく！おいてかれちゃうよっ』
『たまちゃん…っ、ありがとう！』
『ｸﾞｽｯ…うぅ、ｸｳ…っ』
『みっくん…』
涙ぐむがやさんとたまの隣で、きたみつは完全に泣きじゃくっていた。
何度溢れてくる涙を拭っても、きたみつの瞳からは新しい涙が止まらなかった。
それに釣られるように、ｸｳの涙もどんどん溢れていく。
『ｸﾞｽｯ…また、ぜったい…あそびにこいよっ！ｸﾞｽｯ…おれたち、はなれてても、ともだち…だからなっ！』
『みっくん…ｸﾞｽｯ…ありがとう！ぼく、がんばるよ！』
ｸｳは綺麗な羽根を目一杯広げると、窓辺から離れた。
雨上がりの澄んだ空に、ｸｳの輝かしい羽根がきらきらと眩しい。
『みんな、ほんとに…ほんとうにありがとう！また、ぜったい…ぜったいあそびにくるよ！』
最後にｸｳは一筋涙を流すと、宝石のようにｷﾗｷﾗな笑顔を見せて、大空へ飛び立っていった。
みんなはそれを千切れんばかりに手を振り見送る。
『ｸｳ〜！げんきでな〜！』
『またあそびにこいよ〜！』
俺とﾆｶも大きく手を振って、群れが彼方へ小さくなっても見送り続けた。
やがてｸｳを連れた群れは空へ溶けるように見えなくなり、俺たちの間には沈黙が流れる。
「…ｸｳは、もう大丈夫だろうね」
呟くようなﾆｶの言葉に、全員が笑顔で頷いた。
しばらくすると千賀も出勤して来て、動物たちのお迎えが次々に来る。
ひとりひとり名残惜しそうに別れるみんな。
全員と別れて、いつもの三人だけが残ると、千賀と一緒に遊び出した。
「宮田、じゃあ後よろしくね」
「…ﾆｶ、横尾さんと千賀に話した方がいいかな？」
「ｸｳのこと？…うーん…みつたちに任せよう？俺たちよりも、みつたちが綺麗な思い出として横尾さんと千賀に話せた方が…きっとｸｳも嬉しいよ」
「…うん、そうだね」
俺たちはなんとなくわかってる。
きたみつたちはきっと、ｸｳの話を千賀にも横尾さんにも話さないこと。
いつかまた会えると信じてるから、思い出なんかにしたくないって思ってること。
だからたまにｶﾗｽの群れを見ると、
『あっ、ｶﾗｽ！』
って反応するようになっちゃう三人を、ﾆｶと俺で見守っていこう。
…なんて、柄にもなく思ってみたり。
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谷森山(プロフ) - たまちゃんさん» ご感想ありがとうございます(*^o^*)可愛いと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます(*^^*)！ (2015年10月5日 20時) (
レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - はじめて読みまして。かわいい〜アニマルさんにゾッコンです。 (2015年10月5日 19時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - tanaさん» ありがとうございます(*^^*)！飛び出た目はちゃんと鼻から仕舞っておきましたのでご安心を(*^o^*)笑 こちらこそ、いつもお付き合いくださり本当にありがとうございます！励みになっております(;_;) (2015年10月5日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
tana(プロフ) - 続編嬉しいです！アニマルさん可愛がりますよ〜( ´ ▽ ` )その前に飛び出た目は口から戻していただいて…笑 いつも楽しませていただいてありがとうございます(｀_´)ゞ (2015年10月5日 1時) (レス) id: 2c098967d9 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Yumeさん» ご意見ありがとうございます(*^o^*)続編希望、全力で受け止めました！ありがとうございます(*^^*)笑 (2015年10月4日 3時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
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