きらきらお友達1*M ページ31
ｷﾞｬｰ
ｷﾞｬｰｷﾞｬｰ
「えっ、何！？」
夜勤明けのﾆｶが机に突っ伏して寝てる時、雨の音とともに外から叫び声のようなものが聞こえてきた。
今日は横尾さんが休みで、夜勤で千賀が来る日。
べつに普通なんだけど、どうも横尾さんが施設長みたいな立ち位置のため問題がないかそわそわしてしまう。
それは俺だけでなくﾆｶも同じようで、騒がしい外の音にﾆｶは勢いよく飛び起きた。
ｼﾄｼﾄと雨が降る外を窓から見ると、ｶﾗｽの群れが庭園でたむろっている。
俺はすぐに窓から目を離したんだけど、ﾆｶはそれをじっと眺めた後、慌てて上着を羽織った。
「え、ﾆｶどうしたの！？」
「あの子、いじめられてる！」
「あの子！？」
「うん、助けなきゃ！」
ﾆｶはばたばたと職員室から飛び出していく。
その音に気付いたのか、扉からきたみつがひょっこり顔を出した。
『にかいど、どうした？』
「ん？…うーん…(笑)」
言葉を濁して窓の外を眺めると、きたみつもちょこちょこと窓までよじ登って来た。
ﾆｶがｶﾗｽの群れを追い払ってその場にしゃがみ込むと、真ん中から小さく震える一羽のｶﾗｽが出てくる。
怯えるその子をﾆｶが抱き上げ、雨に打たれないように上着でくるんで職員室へ戻ってきた。
「あれ、みつ。どうしたの？」
『にかいど、そのこっ』
「…あぁ、大丈夫。ちょっと意地悪されちゃったみたいだね」
ﾆｶの足元をくるくる回るきたみつ。
抱き上げられたｶﾗｽの子はまだ小さくて、黒い体を雨でしっとりと濡らしながら震えていた。
助けてくれたﾆｶを味方だと思っているのか、しっかりとﾆｶにしがみついている。
『いじわる！？ゆるさん！』
「そうだね。みつ、お友達になってくれる？」
『おう！あたぼうよっ』
ﾆｶはｶﾗｽの子をﾀｵﾙでばさばさと拭くと、きたみつと一緒に大部屋へ向かった。
今日は比較的預かってる動物も少なくて、もう既にきたみつやがやさん、たまもみんなと仲良しだ。
あの輪の中に入るのは簡単だろうな。
未だﾆｶにしがみついたままの子を、心配そうに見つめるきたみつ。
このままだとﾆｶも風邪引きそうだ、と思い、俺は裏からﾆｶの着替えを持ってきた。
「風邪引くよ」
「あ、ごめん。ありがと」
ﾆｶは着替えようとするんだけど、ｶﾗｽの子はなかなか離れない。
「…ね、一瞬だから」
優しく言い聞かせるﾆｶ。
それでも離れないその子に、俺とﾆｶは顔を見合わせた。
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谷森山(プロフ) - たまちゃんさん» ご感想ありがとうございます(*^o^*)可愛いと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます(*^^*)！ (2015年10月5日 20時) (
レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - はじめて読みまして。かわいい〜アニマルさんにゾッコンです。 (2015年10月5日 19時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - tanaさん» ありがとうございます(*^^*)！飛び出た目はちゃんと鼻から仕舞っておきましたのでご安心を(*^o^*)笑 こちらこそ、いつもお付き合いくださり本当にありがとうございます！励みになっております(;_;) (2015年10月5日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
tana(プロフ) - 続編嬉しいです！アニマルさん可愛がりますよ〜( ´ ▽ ` )その前に飛び出た目は口から戻していただいて…笑 いつも楽しませていただいてありがとうございます(｀_´)ゞ (2015年10月5日 1時) (レス) id: 2c098967d9 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Yumeさん» ご意見ありがとうございます(*^o^*)続編希望、全力で受け止めました！ありがとうございます(*^^*)笑 (2015年10月4日 3時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
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