ありがとっていいたくて3*N ページ28
「それみつっ！ﾊﾟｽ！」
『ほいきたっ！よい、しょ！』
施設内で一番大きいﾎｰﾙの壁一面に、色紙を鎖状に繋げたものを飾っていく俺とみつ。
みつは小さいながらもせっせと飾り付けをしてくれて、意外にも準備は捗った。
『にか〜みつ〜』
『おっ、たま！』
鎖状の飾り付けが終わり、お花紙をくしゃくしゃにした花を飾る。
少し経つとたまがちょこちょこ歩いてきて、どうやらお手伝いしてくれるみたい。
「たま、えらいね！じゃあこの辺お願いしようかな〜」
『けっこうたかいからな！きをつけろよ！』
落ちないように柵付きの脚立に、花を入れた籠とたまを乗せて壁の近くへ運ぶ。
よく見るとたまは体を絵の具で染めて、至る所にｸﾘｰﾑがついている。
たま、宮田の為に頑張ったんだね。
微笑ましくてふわふわの頭を一度撫でると、たまは不思議そうに俺を見上げた。
籠の中にある花はたまと同じくらいの大きさだけど、たまは一生懸命それを壁に張り付けていく。
『にかいど、にかいど』
「ん？どしたのみつ」
『きょう、みやた…なくかな？』
「え？泣かせるつもり？(笑)」
『たまがこんなにがんばったんだもん。うれしくてなくかも！』
「ふふ。…そうだね」
なんやかんや、宮田のことが大好きなたま。
いつも素直になれなくてﾂﾝﾂﾝしちゃうけど、今日はちゃんとお祝いできるかな。
みつも同じ気持ちみたいで、一生懸命花と格闘するたまを微笑ましく見守っている。
しばらくして飾り付けが終わると、ちょうど千賀とわったーとがやさんがﾎｰﾙへ入ってきた。
「おぉ〜っすげぇ！」
「綺麗に飾ったね。みつとたまも手伝ったの？」
千賀の持ってきたﾎﾞｰﾄﾞを上から吊り下げて、わったーの料理を長机に並べた。
机の真ん中には小さな花瓶を置いて、最後にたまがそこへ生花を二本差し込んだ。
「かんせ〜い！」
宮田のｻﾌﾟﾗｲｽﾞ誕生日ﾊﾟｰﾃｨの準備は整った。
あとはわったーと千賀が隠れて、俺はみつたちと一緒に普段通りを装って宮田の出勤を待つのみ。
「たま、おいで」
ふとわったーが、小さな花を持ってたまを呼ぶ。
たまがよちよち歩いていくと、わったーはその花をふわふわの頭の上へ飾る。
「ふふ。今日は、俺たちよりたくさん宮田におめでとうしてあげてね？」
『あっ、たまずるいー！おれとふじがや、ぷれぜんとなんもないのに！』
たまはぽわっと顔を赤くすると、消えそうな声で『がんばる…』と呟いた。
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谷森山(プロフ) - たまちゃんさん» ご感想ありがとうございます(*^o^*)可愛いと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます(*^^*)！ (2015年10月5日 20時) (
レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - はじめて読みまして。かわいい〜アニマルさんにゾッコンです。 (2015年10月5日 19時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - tanaさん» ありがとうございます(*^^*)！飛び出た目はちゃんと鼻から仕舞っておきましたのでご安心を(*^o^*)笑 こちらこそ、いつもお付き合いくださり本当にありがとうございます！励みになっております(;_;) (2015年10月5日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
tana(プロフ) - 続編嬉しいです！アニマルさん可愛がりますよ〜( ´ ▽ ` )その前に飛び出た目は口から戻していただいて…笑 いつも楽しませていただいてありがとうございます(｀_´)ゞ (2015年10月5日 1時) (レス) id: 2c098967d9 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Yumeさん» ご意見ありがとうございます(*^o^*)続編希望、全力で受け止めました！ありがとうございます(*^^*)笑 (2015年10月4日 3時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
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