ありがとっていいたくて1*S ページ26
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ…
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ…
『せんがっせんがっ』
「お、みつおはよ！」
『なんかあんの？』
ただいま、施設内は横尾さんとﾆｶと俺が走り回っている。
今日は特別に受付を閉めて、施設にいる動物はいつもの三人だけ。
なんでそんなことしてるかって？
「みつ、今日はね。宮田の誕生日なの」
『おたんじょーび！？おれ、いわう！』
「うん。お祝いの飾り付けして、お料理作ってるの。宮田には内緒だよ？」
宮田は今日普通に夜勤で、夕方には出勤して来る予定。
本当なら朝勤の横尾さんと昨日夜勤だった俺は居ないはずなんだけど、ﾆｶと一緒に隠れてｻﾌﾟﾗｲｽﾞするつもり。
人差し指を口の前で立ててみつに内緒を示すと、みつはﾋﾟｼｯと敬礼をした。
みつはﾀﾀﾀｯとがやさんとたまの元へ駆けていくと、ふたりにもｻﾌﾟﾗｲｽﾞを話している様子。
話を聞いたがやさんは、“まじか！”みたいな顔で慌てて横尾さんの元へ駆けていった。
みつもﾆｶの飾り付けを手伝いにいく。
俺も自分の飾り付けへ戻ろうと、色とりどりの絵の具を持って立ち上がる。
『がっちゃん、がっちゃん』
と、ｽﾞﾎﾞﾝの裾をくいくいと引っ張られた。
足元を見るとたまが俺を見上げていた。
「たま、どした？」
『おれも、おてつだいする』
「えっ、でも絵の具使うし…重いよ？」
『だいじょぶ。やらせて』
たまは絵の具の端を咥えると、ちまちまと歩き出した。
あまり口には出さないけど、宮田の事が大好きなたま。
きっと、誰よりもお祝いしたい気持ちが強いんだろうな。
他の道具を持ってたまを追うと、細長いﾎﾞｰﾄﾞに“宮田お誕生日おめでとう”と書かれたｼﾝﾌﾟﾙな物を彩りにかかった。
『ん、しょ…っうわわ！』
「わ、たま大丈夫！？」
たまにとっては大きな筆を、体全部を使って必死に動かしていく。
時々滑って絵の具を散らかしちゃうたまだけど、黄色い体が絵の具で異色に染まっていくのが楽しいらしい。
『んふふふ、たのしい〜』
足の裏で赤と青の絵の具を踏むと、ﾎﾞｰﾄﾞの白い部分をよちよち歩いて色のある足跡を付けていった。
壁に飾り付けしていたみつが、それを見て『おれも！』と駆けてきた。
色とりどりの足跡で飾られたお誕生日ﾎﾞｰﾄﾞ。
俺も絵心がないなりに頑張って花とかを描いてみる。
出来上がったﾎﾞｰﾄﾞは、ﾆｶや横尾さんが完成に思わず笑顔になる程の可愛らしさになった。
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谷森山(プロフ) - たまちゃんさん» ご感想ありがとうございます(*^o^*)可愛いと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます(*^^*)！ (2015年10月5日 20時) (
レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - はじめて読みまして。かわいい〜アニマルさんにゾッコンです。 (2015年10月5日 19時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - tanaさん» ありがとうございます(*^^*)！飛び出た目はちゃんと鼻から仕舞っておきましたのでご安心を(*^o^*)笑 こちらこそ、いつもお付き合いくださり本当にありがとうございます！励みになっております(;_;) (2015年10月5日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
tana(プロフ) - 続編嬉しいです！アニマルさん可愛がりますよ〜( ´ ▽ ` )その前に飛び出た目は口から戻していただいて…笑 いつも楽しませていただいてありがとうございます(｀_´)ゞ (2015年10月5日 1時) (レス) id: 2c098967d9 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Yumeさん» ご意見ありがとうございます(*^o^*)続編希望、全力で受け止めました！ありがとうございます(*^^*)笑 (2015年10月4日 3時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
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