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悪魔の双子2*Y ページ11

『わったー!わったーたすけて!』


たまの泣き叫ぶ声が聞こえたのは、それから間もなくだった。

宮田にも聞こえたらしく、俺たちは大慌てで部屋へ向かった。


「どうしたのっ!?」


部屋へ入ると、双子がたいすけを挟んでキャッチボールをしていた。

たいすけは高く行き交うボールを奪おうと、二匹の間で跳ね回っている。

その様子をあわあわしながら見ていたたまが、俺たちを見つけてちまちまと駆けてきた。


「たま、どうした?」

『たすけて!みつが、みつがっ!』

「きたみつ?」


『うぁあぁぁ〜っ!ふじがやたすけてぇ!』

『もうやめろよぉ!きたやまぁ!』


消えてしまいそうなみつの声と、たいすけの泣き縋るような声が聞こえる。

キャッチボールしている二匹をよくよく見てみると、何やらボールの形がおかしい。


『うふふふふ、たのしい〜♪』

『とどかないなら、いみがない〜♪』

『うぇ、っ…めが、まわるぅう〜…』


「…は!?みつ!?」



そう。

二匹がボールとして投げていたのは、なんとみつだった。

たいすけはみつを取り返そうと、高く行き交うみつを必死に追いかけていたんだ。

それをも楽しそうに笑う二匹。


『みつがあそぼっていったのよ〜♪』

『みつがあそぼっていったのよ〜♪』

『そういういみじゃないだろっ!きたやまをかえせっ!』


ラルにぽこぽこと叩きかかったたいすけ。

それを見たシューはたいすけを睨むと、手にしていたみつをたいすけ目掛けて思いっきり投げた。


『ぅあっ!』

『ぐ、ぅえっ!』


たいすけの背中に命中するみつ。

ふたりは衝撃に目を回し、床に倒れ込んでしまった。


「たいすけっ!」

「きたみつっ!」


大慌てで俺と宮田はふたりを抱き上げる。

たいすけは衝撃に驚いてしまっただけみたいだけど、みつは暫くの間ボール代わりにされていたせいで顔色が悪い。

…なんで俺たちは、目を離したんだろう。


「シュー、ラル!仲良く遊ばないとだめだろ!」


滅多に怒らない宮田が、真剣に二匹に向かっている。

二匹は平然と顔を見合わせると、信じられない言葉を言い放った。


『みつがあそぼっていってきたのよ〜』

『あそんであげただけなのに〜』


これを“遊んであげた”って…?

俺たちはもう怒りを通り越して呆れた。


とりあえずたいすけとみつを看てやってから、飼い主さんに連絡入れて双子は帰ってもらおう。

宮田も同じ事を考えてるようで、俺たちは処置室へ向かった。

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谷森山(プロフ) - たまちゃんさん» ご感想ありがとうございます(*^o^*)可愛いと言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます(*^^*)! (2015年10月5日 20時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - はじめて読みまして。かわいい〜アニマルさんにゾッコンです。 (2015年10月5日 19時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - tanaさん» ありがとうございます(*^^*)!飛び出た目はちゃんと鼻から仕舞っておきましたのでご安心を(*^o^*)笑 こちらこそ、いつもお付き合いくださり本当にありがとうございます!励みになっております(;_;) (2015年10月5日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)
tana(プロフ) - 続編嬉しいです!アニマルさん可愛がりますよ〜( ´ ▽ ` )その前に飛び出た目は口から戻していただいて…笑 いつも楽しませていただいてありがとうございます(`_´)ゞ (2015年10月5日 1時) (レス) id: 2c098967d9 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Yumeさん» ご意見ありがとうございます(*^o^*)続編希望、全力で受け止めました!ありがとうございます(*^^*)笑 (2015年10月4日 3時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:谷森山 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年8月22日 2時

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