クロユリの蜜に漬け込んで、2*nb ページ5
「まま、まま」
「ん…、蓮？」
「おはよ！」
結局あの後布団に戻ったけど寝れなくて、涼太と一緒にリビングのソファで朝を待った。
最初は手を繋いで座ってただけだったのに…その……だんだん、盛り上がっちゃって。
俺が不安に感じる暇すらないぐらい、心も体も涼太でいっぱいにしてもらった。
そしたらいつの間にか寝てしまったみたいで、あたたかい毛布の上から蓮が俺に跨ってる。
「翔太、おはよう。具合はどう？」
「……ん、」
若干腰は痛いけど、昨日までに比べると体調は良い。
キッチンで朝食を準備する涼太の笑顔を見ると、愛おしそうに俺を見つめてキスの雨を降らせてきた顔が思い出される。
顔に熱が溜まるのがわかって毛布を頭まで被ったけど、お腹の上で蓮がそれを剥ぎ取ってしまった。
「しょっぴ！おきがえするお！」
「…え〜、まだ寝たいお」
「はやく！はやく！」
よく見ると蓮もまだパジャマのまま、後ろ髪にピョコッと寝癖をつけてる。
かわいくてそれを撫でながら起き上がると、コンロの火を止めた涼太が肩からカーディガンを掛けてくれた。
「今日も寒いから、あったかくしてね。蓮も、翔太も」
「…うぃ、」
「はぁい！」
着替えと朝食を済ませると、蓮の冬休みが終わる前に皆で行こうと話していたスノレンジャー展に来た。
俺と涼太はちょっと複雑な気持ちだけど、実際に撮影で俺たちが使ったスーツを見た蓮は目を輝かせて大興奮。
その赤いスーツ実際に着てた人、隣に居ますよ。
「あ！すぷりんぐ！」
蓮が敵役の衣装を指差した瞬間、肩が跳ね、心臓が音を立てて痛む。
全身から変な汗が出てきそうなのを隠すのに必死。
そっと肩を抱かれて振り返れば、少しだけ不安そうに涼太が俺を見つめてる。
「翔太、」
「…トイレ行ってくる」
蓮を涼太に預けて、小走りで向かったトイレ。
誰もいない洗面台で手を洗って、ぱっと顔を上げた鏡に映る俺。
……と、
「翔太、やっほー」
「ぅわあぁっ！」
後ろから抱きつかれ、情けなく悲鳴を上げながら暴れた。
なんで？いつから？どうしてここに？
「ねぇ、キスしよ」
「やめろっ…や！やだ！！」
「いいじゃん、ほら…」
「翔太っ！？」
俺の悲鳴を聞きつけて、涼太がトイレに飛び込んでくる。
軽く舌打ちをしたそいつは、涼太とは逆の出入口から小走りで逃げていった。
膝から崩れ落ちた俺を涼太が支えてくれたけど、しばらく震えが止まらなかった。
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谷森山(プロフ) - まりそうさん» コメントありがとうございます！あんまり楽しいお話ではない物が続いて申し訳ありません🥲今後のお話は楽しさだけでない物も多くなってきますので、御理解いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします🥺 (4月17日 0時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
まりそう - いつも楽しく読ませていただいてます。とっても癒されてます。更新されるお話を楽しみにしています。3家族のぼのぼのとしたにぎやかな楽しいあたたかいお話しがみたいです。 (4月14日 16時) (レス) id: 3b49c20ebb (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Blueい。さん» コメントありがとうございます！平仮名ばかりで読みづらかったと思いますが、感動していただけて嬉しい限りです🥺✨今後もよろしくお願いいたします🥰 (2月17日 6時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - まりそうさん» コメントありがとうございます！お気に召していただけて何よりです🥰結婚式のお話は、構成上割と先になる予定です。お待たせして申し訳ありません💦御理解いただけますと幸いです🙏 (2月17日 6時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
Blueい。(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます！蓮くんの逆サプライズが本当にいいお話すぎてコメントさせていただきました。小説を読んでて初めて泣きました…！笑 これからも応援してます！！ (2月16日 23時) (レス) @page28 id: 173db89271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2024年1月15日 10時
