セントポーリアに捧ぐ。2*dt ページ26
帰宅すると早速台所に向かった。
照と佐久間によってリビングが風船だらけのかわいい空間になってて、誕生日パーティーだなって感じ。
ここに造花を飾るのは違う気がしたから、これは寝室の窓辺にそっと置いておこう。
途中、風船で遊んでたラウが何個か割って数が減ったけど。まぁ良し。
「…いいにおいする。キッシュ？」
「はい、大人数ならシェアできた方がいいかと思って」
「阿部ちゃんマジで料理上手いよね。お腹すいてきた」
「ふふ、ありがとうございます。じゃあちょっとだけ、」
生クリームで煮込んだほうれん草とブロックベーコンを箸で摘んだ阿部は、軽くフーフーと冷ましてから佐久間の口へ運ぶ。
佐久間は蕩けそうな笑顔でそれを食べて、阿部の頬を両手で潰すように挟んだ。
「うまぁ〜！さすが阿部ちゃん。これだけで白飯食いてぇわ」
「おぶぶ…や、やめへくらひゃい…」
「人んちの台所でイチャイチャすな」
ちょうど準備が一段落したところで、時計を見ればもう17時。
そろそろ蓮と康二を迎えに行かなきゃ。
佐久間と阿部を残すとイチャつき出すかもしれないので、渋る佐久間に車の鍵を持たせて引っ張ってきた。
「さっくぅ〜ん！！」
「ぱぱぁ〜！」
「ｱｰ！ｺｫｼﾞｨ！ｵｶｴﾘｨ！」
「ふふ、なんでそんなオウムみたいな声…蓮、おかえり」
保育園に到着した瞬間、子供たちが両手を広げて飛びついてくる。
熱い抱擁を交わしながらくるくる回る佐久間と康二を横目に、俺も元気いっぱいの天使をぎゅっと抱きしめた。
保育園でも盛大に祝ってくれたんだろう、髪や服に紙吹雪がついてる。
「保育園、楽しかった？」
「うん！みんなね、おめれとぉって！」
「そっか。ちゃんとありがとう言った？」
「ゆった！」
「よし、いい子」
紙吹雪を取ってやりながら髪を撫でると、嬉しそうにヘラっと笑う。
お友達にたくさん祝ってもらえてご満悦なところ悪いけど、帰ったら俺たちからもっと盛大にお祝いされるんだからね？
なんて言えるわけないので、みんなでパーティーしようねとだけ言った。
「あべちゃんも？あべちゃんもいる？」
「うん、いるよ」
「やっほぃ！」
「蓮くんほんと阿部ちゃん好きだよね」
「あべちゃんは、わたさへんで！」
「んぅ…じゃあ、はんぶっこしよ？」
「ええよ！」
「いやいや怖い怖い」
帰宅すると、仕事を終えたふっかが来ていた。
寂しかったのかラウがぎゅうっとへばりついてる……天使？
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谷森山(プロフ) - まりそうさん» コメントありがとうございます！あんまり楽しいお話ではない物が続いて申し訳ありません🥲今後のお話は楽しさだけでない物も多くなってきますので、御理解いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします🥺 (4月17日 0時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
まりそう - いつも楽しく読ませていただいてます。とっても癒されてます。更新されるお話を楽しみにしています。3家族のぼのぼのとしたにぎやかな楽しいあたたかいお話しがみたいです。 (4月14日 16時) (レス) id: 3b49c20ebb (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Blueい。さん» コメントありがとうございます！平仮名ばかりで読みづらかったと思いますが、感動していただけて嬉しい限りです🥺✨今後もよろしくお願いいたします🥰 (2月17日 6時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - まりそうさん» コメントありがとうございます！お気に召していただけて何よりです🥰結婚式のお話は、構成上割と先になる予定です。お待たせして申し訳ありません💦御理解いただけますと幸いです🙏 (2月17日 6時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
Blueい。(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます！蓮くんの逆サプライズが本当にいいお話すぎてコメントさせていただきました。小説を読んでて初めて泣きました…！笑 これからも応援してます！！ (2月16日 23時) (レス) @page28 id: 173db89271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2024年1月15日 10時
