天使のクッキー!*fk ページ21
バレンタインを目前に控え、ラウを連れてデパートに来た。
毎年チョコは渡してるんだけど、もともとチョコレートで出来てるみたいな人間だから、その辺のスーパーにあるやつとかはもう食べ尽くしてる。
だからこうして、普段自分では買わないようなチョコが売ってるところまで買いに来るんだよね。
「あの、すみません」
歩いてたら、後ろからお姉さんに声をかけられた。
やだ、俺もう既婚者よ?まだモテちゃうの罪すぎるって。
「赤ちゃん可愛いですね!お写真いいですか?」
「…アッ、アカチャン!赤ちゃんね、全然いいですよ!」
「ありがとうございます!可愛い〜!」
俺には目もくれず、ラウにスマホのレンズを向けるお姉さん。
…いや、寂しくなんてないからね?ラウが可愛いのは共通認識だしね?
「ありがとうございました!…えっと、お父さん?お母さんかな」
「母です〜。今日は一緒に、パパへのチョコを選びに来たんだよねぇ」
「きゃーい!」
「そういえばさっき、クッキー作り体験ありましたよ。赤ちゃんの手形クッキーも作れるって!」
「何それ!?どこ!?」
「あっちです!」
お姉さんに道案内してもらい、ラウと一緒にクッキー作りにチャレンジすることに。
普段は料理教室らしく、いまだけバレンタインの特別体験をやってるんだって。
…料理教室かぁ。料理苦手だし、ちょっと興味あるなぁ。
「ラウ、ここに手置いて」
ちっちゃい手を生地に押し込んで、オーブンへ入れる前にその窪みにチョコを流し入れた。
普通のクッキーでもいいけどさ、バレンタインだし一応ね。
ラウの手形チョコ付きクッキー。俺が欲しいくらいだ。
「ただいま〜」
「おかえり、早かったね」
可愛らしい紙袋をたくさん持って、照が帰ってきた。
ラウはパパに抱っこされるとめちゃくちゃ嬉しそうに手足をバタつかせる。
「ぱっ、ぱ!」
「パパだよ〜」
「そんなパパに、はいこちらをどうぞ」
「あ、バレンタイン?やったぁありがとう」
ラウと一緒に焼いたクッキーを見た照は、一瞬固まった。
その後すぐにパッと笑顔になる。
「えぇ!?すごい!ラウの手?ふっか作ったの!?食べれる!?」
「そんな失礼なこと言うなら食べなくていいですぅ」
「あっ嘘です食べますごめんって!」
食べるのがもったいないと言いながらも、美味しく全部食べてくれた。
手料理を美味しいって言われるの、嬉しいなぁ。
料理教室通おうかな。いやめんどくさいな。
スイートチョコより甘く。1*ab→←硫黄の匂いに溶け合って。6*sk
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谷森山(プロフ) - まりそうさん» コメントありがとうございます!あんまり楽しいお話ではない物が続いて申し訳ありません🥲今後のお話は楽しさだけでない物も多くなってきますので、御理解いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします🥺 (4月17日 0時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
まりそう - いつも楽しく読ませていただいてます。とっても癒されてます。更新されるお話を楽しみにしています。3家族のぼのぼのとしたにぎやかな楽しいあたたかいお話しがみたいです。 (4月14日 16時) (レス) id: 3b49c20ebb (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - Blueい。さん» コメントありがとうございます!平仮名ばかりで読みづらかったと思いますが、感動していただけて嬉しい限りです🥺✨今後もよろしくお願いいたします🥰 (2月17日 6時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - まりそうさん» コメントありがとうございます!お気に召していただけて何よりです🥰結婚式のお話は、構成上割と先になる予定です。お待たせして申し訳ありません💦御理解いただけますと幸いです🙏 (2月17日 6時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
Blueい。(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!蓮くんの逆サプライズが本当にいいお話すぎてコメントさせていただきました。小説を読んでて初めて泣きました…!笑 これからも応援してます!! (2月16日 23時) (レス) @page28 id: 173db89271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:谷森山 | 作成日時:2024年1月15日 10時