運も実力…？4*ab ページ48
「俺ら飲み物買ってくるわ！リクエストある？」
「あ、俺も行こうか？ふたりじゃ持ちきれなくない？」
「翔太は蓮くんとお肉守ってて！スタバ行くから紙袋もらえるはずだし、阿部ちゃん居れば大丈夫！」
(…なぜ俺は確定？いやいいんだけど)
忘れないように全員分のリクエストをスマホに打ち込んで、佐久間さんとスタバに並びに来た。
人生初スタバで何もわからなかったので、スラスラ注文する佐久間さんにホットココアとだけ伝えた。
お会計の際に福引券を4枚もらって、佐久間さんはニコニコしながら俺の手を引く。
「阿部ちゃんまだ福引券1枚持ってるでしょ」
「えっ」
「福引1回分の券がついた福袋買ってたの見てたからね。さっき数が半端にならないように4枚渡してくれたんでしょ？」
「……よく見てるな、ほんと…」
正直もう福引で欲しいものは当てたので、1回分ぐらいどうでも良かったんだけど。
あまりにも佐久間さんがウキウキしながら5枚の券をお兄さんに渡すから、俺もちょっと嬉しくなった。
「阿部ちゃん、まわしてまわして！」
「えっ、俺！？」
幼い頃、商店街の福引に母さんと挑戦したのを思い出す。
その時は何も当たらなかったけど、ガラガラ回すのが楽しかったから満足してたなぁ。
(…せっかくなら、ボックスティッシュの予備が欲しい)
とはいえ1回で何か当たるなんて、ラウが奇跡を起こしただけだよ。
なんて皮肉を思いながら、抽選器を回した。
ころん、と出てきたのは赤い玉。
「1等！温泉旅行ご招待〜！！」
お兄さんが声を張り上げる。
俺と佐久間さんは10秒くらいポカンとしてしまって、お姉さんに渡された封筒を受け取るのもちょっとラグがあった。
「…おええぇえ！？すげぇ！阿部ちゃんすげぇよ！！」
「えぇ！？何、なに！？1等！！？」
「1等！温泉旅行！！」
佐久間さんはコーヒーの紙袋を気遣いながらぴょんぴょん飛び跳ねて、俺の手をしっかり握りながら駐車場へ走る。
阿部ちゃんが引きましたー！って見せびらかすのかと思いきや、お待たせ、みんなドリンク合ってる？という会話だけ。
後部座席に康二、蓮くん、渡辺さんを乗せた佐久間さんは、助手席に座る俺にこっそり耳打ちした。
「…みんなには内緒。これはふたりっきりで行こ」
「………へ、」
そのまま宿泊券の入った封筒を、鞄のポケットに突っ込む佐久間さん。
車が発進してからしばらく経っても、俺の右耳はずっと熱いままだった。
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谷森山(プロフ) - サクラサクさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてるようで何よりです😇❤️現在続編を制作中ですので、少々お待ちいただけますと幸いです！よろしくお願いいたします🥺✨ (1月14日 22時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
サクラサク(プロフ) - 初めまして 世界観に入り込んで泣きながら読みました。みんなが幸せになりますように！続きまってます。 (1月14日 1時) (レス) @page50 id: 8091bfce66 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - ハルさん» コメントありがとうございます！子供たちの幸せを願っていただき嬉しいです( ;ᯅ; )❤️つらいことも家族で一緒に乗り越えて、逞しくやさしい子に育ってくれるといいですよね( ¨̮ )♡ (12月21日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 良かった、、、、もう入り込みすぎて 子供たちに何かあったら、と心臓痛くなる毎日です(泣) あぁどうか幸せになりますように (12月20日 20時) (レス) @page35 id: af4e907359 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます！宮舘家を見守ってくださり嬉しいですˊᵕˋたっぷり愛情注いでくれると思いますので、今後もお付き合いくださると幸いです( ¨̮ )︎︎♡ (11月22日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2023年11月1日 1時
