プレゼント、愛をこめて。1*dt ページ40
クリスマスを目前に控え、思い切ってリビングにとクリスマスツリーを購入した。
そんなに立派なものではないけど、蓮と一緒に飾ろうと思って翔太と折半。
蓮にとってはまだ産まれてから4回目のクリスマス。
リビングに突如現れた寒そうなモミの木を見つけた蓮は、そもそもツリーの存在を知らないようでキョトンとしていた。
一緒に飾ろうと言えば、首を傾げながらもちょこちょこ駆け寄ってきた。
「クリスマスはね、サンタさんっていうおじいさんが子供たちのところにプレゼントを持ってきてくれるんだよ」
「さんたしゃ？」
「そう。良い子にしてた子には、プレゼントを持ってきてくれるんだ。蓮は何か欲しいものある？」
「………んぅ、」
丸いオーナメントを握ったまま、蓮はちょこっと俯く。
下を向くと唇が少し突き出されてるみたいで可愛い。
「……おれ、さんたしゃんこないかも…」
「へ？なんで？」
「…だって、こないだ…ままのこと、なかせちゃった。あべちゃんも…」
やっぱりまだ気にしてたか。
実は先日のくだり、気にしてるのは蓮だけじゃない。
あの夜蓮が眠った後、ママもリビングで頭を抱えながら号泣してたよ。
どうしよう、蓮のこと殴っちゃった。これじゃ蓮の両親と同じだ、って。
…でもね、蓮にはちゃんと伝わってると思う。
翔太が頭ごなしに殴ったわけじゃないこと。
心配で不安で堪らなくて、蓮のことをちゃんとあいしてるから叱ったこと。
まぁ…阿部を巻き込んだのは反省しないといけないしね、ちゃんと佐久間の家まで後日謝りに行きました。
「蓮はわるい子なの？」
「…だって、」
「パパとママはね、蓮が良い子に育ってくれますようにって毎日思ってるよ。だから蓮がわるい子なら、パパとママもわるい親だ」
「ちがっ！ちがうもん！」
「違うの？」
「ぱぱとまま、わるいこじゃないもん！」
「…じゃあ、蓮も良い子だね」
やさしく頭を撫でれば、不安そうだった顔がパッと華やぐ。
かわいいなぁ、ほんと。親バカの自覚ある。
俺と翔太が蓮を溺愛してるのと同じくらい、蓮も不器用ながら俺たちにたくさんの愛をくれる。
だからこそ、だいすきな翔太を泣かせてしまった自分が許せないんだよね。
このままやさしい子に育ってくれれば、なんでもいいや。
(…ほんと、やさしさの種類まで翔太に似てきたな)
結局欲しいものは聞き出せなかったけど、リビングが華やかになったから良しとしよう。いや良くないけど。
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谷森山(プロフ) - サクラサクさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてるようで何よりです😇❤️現在続編を制作中ですので、少々お待ちいただけますと幸いです！よろしくお願いいたします🥺✨ (1月14日 22時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
サクラサク(プロフ) - 初めまして 世界観に入り込んで泣きながら読みました。みんなが幸せになりますように！続きまってます。 (1月14日 1時) (レス) @page50 id: 8091bfce66 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - ハルさん» コメントありがとうございます！子供たちの幸せを願っていただき嬉しいです( ;ᯅ; )❤️つらいことも家族で一緒に乗り越えて、逞しくやさしい子に育ってくれるといいですよね( ¨̮ )♡ (12月21日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 良かった、、、、もう入り込みすぎて 子供たちに何かあったら、と心臓痛くなる毎日です(泣) あぁどうか幸せになりますように (12月20日 20時) (レス) @page35 id: af4e907359 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます！宮舘家を見守ってくださり嬉しいですˊᵕˋたっぷり愛情注いでくれると思いますので、今後もお付き合いくださると幸いです( ¨̮ )︎︎♡ (11月22日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2023年11月1日 1時
