聖夜に駆ける19時。3*sk ページ39
いい雰囲気だったので抱きしめて深めのキスしたら、真っ赤な顔で平手打ちされた。
どんなに人が居なくても、外でこういうことしちゃダメらしい。いけず。
体が冷えてきたので車に戻り、夕飯は洋食屋さんに入った。
(…あ、俺もあのタイミングでプレゼント渡すべきだったか？)
運ばれてきたピラフをひと口食べた時、ふと思った。
…いやいや、俺は阿部ちゃんと康二のサンタさんになるんだから。
阿部ちゃんは今年も康二へのカモフラージュ用に、あったかそうなルームシューズを自分へ買っていた。
それは自分へのご褒美として受け取ってもらって、25日の枕元には佐久間サンタからのプレゼントを置きます。
サンタさんからのプレゼントが1個だけとは限らないしね！
「…どうしたんですか？」
「え！？いや、美味しいねぇ！」
24日。照がみんなでクリスマスパーティーしようと言うので、有り難く呼ばれることにした。
阿部ちゃんは誕生日に照からケーキをもらったからと、売っててもおかしくないレベルのクリスマスケーキを焼き上げた。
どうやら涼太はチキンを買ってきてくれるらしい、クリスマスのチキン売り場は戦場だぞ。
「てるにぃ！ふっかさぁん！らう〜！」
照の家に着くと、康二はぴょんぴょん嬉しそうに飛び跳ねる。
ふっかは部屋に飾り付けをしていて、みんなでそれを手伝った。
こういう準備時間もさ、楽しいよね。
「かんぱーい！」
全員そろってパーティーが始まれば、楽しい時間なんてあっという間。
夕方に集まり出したのに、気付けば時計は19時を回っていた。
岩本家なのに台所にはずっと涼太と阿部ちゃんが居て、たまに翔太が気を使って手伝いに行く。
俺もチキンをふたつ持って台所へ行き、料理中の阿部ちゃんの口に捩じ込んだら怒られた。
…と、その時。
「へ？」
「いま、何か…」
阿部ちゃんが窓の外を見たので、気になって一緒に覗き込む。
寒そうな深い夜空に浮かぶ満月を、ソリに乗った人影が横切った気がした。
「「…え！？」」
微かに聞こえた鈴の音は、俺たちにしか聞こえてないみたい。
思わず阿部ちゃんと顔を見合わせて、空耳だとしても偶然すぎる奇跡にふたりで笑った。
「さんたさんやぁ！」
「…っ、佐久間さん…！」
翌朝、枕元のプレゼントたちを見つけたふたり。
康二はぴょこぴょこしながら駆け回り、阿部ちゃんは目を丸くしながら俺を見つめる。
「良かったねぇふたりとも！」
プレゼント、愛をこめて。1*dt→←聖夜に駆ける19時。2*sk
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谷森山(プロフ) - サクラサクさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてるようで何よりです😇❤️現在続編を制作中ですので、少々お待ちいただけますと幸いです！よろしくお願いいたします🥺✨ (1月14日 22時) (
レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
サクラサク(プロフ) - 初めまして 世界観に入り込んで泣きながら読みました。みんなが幸せになりますように！続きまってます。 (1月14日 1時) (レス) @page50 id: 8091bfce66 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - ハルさん» コメントありがとうございます！子供たちの幸せを願っていただき嬉しいです( ;ᯅ; )❤️つらいことも家族で一緒に乗り越えて、逞しくやさしい子に育ってくれるといいですよね( ¨̮ )♡ (12月21日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 良かった、、、、もう入り込みすぎて 子供たちに何かあったら、と心臓痛くなる毎日です(泣) あぁどうか幸せになりますように (12月20日 20時) (レス) @page35 id: af4e907359 (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます！宮舘家を見守ってくださり嬉しいですˊᵕˋたっぷり愛情注いでくれると思いますので、今後もお付き合いくださると幸いです( ¨̮ )︎︎♡ (11月22日 10時) (レス) id: 0b5df8b91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷森山
| 作成日時：2023年11月1日 1時
