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森の中*3 ページ8

それから玉森さんは、また旅を始めました。

村の復興もだいぶ活気づき、あの神殿の存在を誰しもが忘れていたからです。

疑問とともに恐怖を覚えた玉森さんは、すぐに村から離れたのです。


「…でも、次たどり着いた町で宮田が待ってて。“逃がさないよ”って…もう必死で走って、逃げて、逃げて…」

「玉、もういい…っ」


恐怖で震える両手を、藤ヶ谷さんはそっと握り締めました。

今にも泣き出してしまいそうな玉森さんは、力無く微笑みます。


「…ごめん。ふたりまで巻き込んで…っ」

「いや、全然いいんだ。…それより、さっきの二人組…」

「うん、復活した宮田の魔力に魅せられた部下みたい。いっぱい喋ってた方はニカ、もうひとりは…」

「…渉」

「えっ」

「俺と北山は、あいつを助けたくて旅をしてるんだ」



同じ村で生まれ育った、藤ヶ谷さんと北山さん。

もうひとり、横尾さんという幼なじみがいました。


「俺たちはいつも三人一緒で、すごい仲良しだった。…でもある日、突然大きな魔物が村を襲ってきて…」






『グォオオォォオォオ!』

『なんだあれ!?』

『みんな逃げろぉ!』


村はパニックになりました。

少しでも魔力が使える者は、安全の確保と魔物を通さない盾を作る役割に駆り出されたのです。


『宏光、お前がこの村で一番の魔力持ってるんだから、お前があいつをなんとかしろ!』

『そうだそうだ!傷の治癒なんて他の奴がやるから、お前は魔物を退治しろ!』


村の人々は口をそろえて、北山さんを魔物の前に突きだそうとしました。


『ちょっ!俺、戦闘技術は低いってば!』

『うるせぇ!はやく行け!』

『このままじゃみんな食われちまうよ!』

『グォオオォォオォオ!』

『…っ!』


と、目の前に現れた魔物。

北山さんを見つけると、鋭い牙を剥き出しにして襲いかかってきました。


『北山!!』

『みつ!!』


間一髪の所で、藤ヶ谷さんと横尾さんがその牙をシャベルで食い止めます。


『藤ヶ谷!横尾さん!』

『太輔、俺がこいつを引き止めるから、みつと怪我人を少しでも遠くへ!』

『わかった!北山、はやく!』

『横尾さん…っ、横尾さん!!』


勇敢に立ち向かう横尾さんの後ろ姿。


…その姿を境に、横尾さんは姿を消したのです。




「みんなは命と引き換えに魔物をやっつけたって言ってるけど、渉は絶対生きてるって…信じてたんだ」


そして横尾さんは、玉森さんを追う者として…また姿を見せたのです。

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桐山ななみ(プロフ) - こんにちは!とても面白いです!キスマイのファンの私にたまらなく好きです!特に悪役のみやっちにはもうドキドキが止まらなくハマり興奮しました笑最後どうなるか気になります!続きを待っております! (10月3日 8時) (レス) id: 034e0a3f60 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - すみません(汗)今気づいたのですが「もしもし、あなた」の作者さんなんですね?!私、「もしもし、あなた」が(ほかの作者さんには失礼ですが)占ツクの中で一番素晴らしい小説だと信じております!そちらの更新も楽しみにお待ちしております♪(´ε` ) (2017年1月8日 9時) (レス) id: c04f163397 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 千ちゃん(泣)涙が止まりません(←ガチです。)なんて優しいの?・・・作者様の文才に感動!素晴らしいですね(((o(*゚▽゚*)o)))更新頑張ってください(=゚ω゚)ノ (2017年1月8日 8時) (レス) id: c04f163397 (このIDを非表示/違反報告)
キスマイ(プロフ) - こんばんは!設定にとても惹きつけられ夢中で読ませて頂きました。宮田くんには闇の部分を感じることがあったりしていたので、過去も含め魔王ミヤタから目が離せません。これからもとても楽しみにしています。 (2016年6月11日 20時) (レス) id: ecf182a48a (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - 七星さん» うふふ、宮玉要素はまだ焦らしますよ〜(笑)宮田さんはもう少し後に出てきますので、それまでどうなるのか予想してみてくださいね(*^o^*)笑 (2016年2月1日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:谷森山 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年1月4日 4時

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