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助けに行くぞ!*3 ページ21

「……どっちだこれ…」


一方藤ヶ谷さんは、絶賛迷子中の様子。

今までも北山さんと直感で旅をしてきたので、分かれ道にはめっぽう弱いのです。


(…さっきの人、北山の所へワープできる方もくれればよかったのに…)


なんて欲張りな考えすら出てきます。

左右にぱっくり分かれた道。

山頂に見えるダンジョンを前に、藤ヶ谷さんは立ち止まって悩みました。


「山頂にあるってことは、なんとなく登り坂になってる方…かな」


安易な思考に自分で納得すると、短く息を吐いて気合いを入れ直しました。

若干の登り坂は、どちらかといえば右ですが。


「よしっ、行くか!」

「ちょっと待って!!」

「!?」


一歩踏み出した瞬間、目の前に人影が現れます。

藤ヶ谷さんは思わず飛び退き、背負った剣を構えました。


「…あんた何者?ダンジョンに何か用?」

「お前こそ、俺に何か用かよ?」


背中に弓矢を背負った彼は、藤ヶ谷さんをまじまじと眺めると眉をしかめます。


「…その剣で何するつもり?」

「何って…盗られたもん取り返すんだよ」


その言葉に、彼は少しだけ藤ヶ谷さんを睨みます。

鋭い視線に、剣を抜きかけた藤ヶ谷さん。

しかし次に彼が発した言葉は、予想外のものでした。


「…もしかして、玉と宏光の知り合い?」

「…っ北山のこと知ってんのか!?」

「うん…前に一度、河原で話したことがある。さっき玉と宏光がダンジョンに入っていくの見えたから、なんで宏光まで?って思ってたけど…」


そう、彼は森の中で北山さんと仲良くなった相手…千賀さんでした。

千賀さんはダンジョンの方を見上げると、鋭い視線を和らげました。


「…そっか。やっぱりニカ…宏光が気に入ったんだ…」

「冗談じゃねぇ、人の相棒気に入るなっつの!」

「……もしかして、あんたなら…」

「……ん?」


何かを言いかけた千賀さんは、慌てて首を振りました。

少し緊張した面持ちになった千賀さんは、先ほどより控えめの声になりました。


「…いいよ、連れて行ってあげる」

「まじ!?」

「うん…宏光はいいひとだし、ぶっちゃけ玉の能力を奪うのもどうかと思ってる。…それに…」

「それに?」

「…ニカ、より強い魔力を求めて、戦いに狂うようになっちゃったんだ。だからあんたが宏光を取り返す事ができたら、それはニカが負けた時。…目を覚ましてくれるかもしれないから…」


千賀さんの祈るような瞳に、藤ヶ谷さんは大きく頷きました。

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桐山ななみ(プロフ) - こんにちは!とても面白いです!キスマイのファンの私にたまらなく好きです!特に悪役のみやっちにはもうドキドキが止まらなくハマり興奮しました笑最後どうなるか気になります!続きを待っております! (10月3日 8時) (レス) id: 034e0a3f60 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - すみません(汗)今気づいたのですが「もしもし、あなた」の作者さんなんですね?!私、「もしもし、あなた」が(ほかの作者さんには失礼ですが)占ツクの中で一番素晴らしい小説だと信じております!そちらの更新も楽しみにお待ちしております♪(´ε` ) (2017年1月8日 9時) (レス) id: c04f163397 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ(プロフ) - 千ちゃん(泣)涙が止まりません(←ガチです。)なんて優しいの?・・・作者様の文才に感動!素晴らしいですね(((o(*゚▽゚*)o)))更新頑張ってください(=゚ω゚)ノ (2017年1月8日 8時) (レス) id: c04f163397 (このIDを非表示/違反報告)
キスマイ(プロフ) - こんばんは!設定にとても惹きつけられ夢中で読ませて頂きました。宮田くんには闇の部分を感じることがあったりしていたので、過去も含め魔王ミヤタから目が離せません。これからもとても楽しみにしています。 (2016年6月11日 20時) (レス) id: ecf182a48a (このIDを非表示/違反報告)
谷森山(プロフ) - 七星さん» うふふ、宮玉要素はまだ焦らしますよ〜(笑)宮田さんはもう少し後に出てきますので、それまでどうなるのか予想してみてくださいね(*^o^*)笑 (2016年2月1日 13時) (レス) id: 2433512750 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:谷森山 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年1月4日 4時

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