第２３０話 ページ48
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「コーティングも終わった｡もう出航するのか？」
「あァ､Aにも早く新世界を見せてェからなァ｡」
「うん！とっても楽しみ！」
魚人島に行って､フカボシ達に会うのも楽しみだなぁ｡
元気にしてるかな？
「レイさん､シャッキーさん､お世話になりました！」
「フフ！また来てね｡」
「元気でな｡」
私は頷き､船に乗り込む｡
ロゼ姐さん？ロゼ姐さんは､当たり前のように船に乗ってるよ！
何でも､マルコ兄さんと離れたくないんだとか｡
ケルちゃんは最初こそ驚かれたが､敵意がないことを知ってくれたのか､皆と仲良くやっている｡
一瞬の浮遊感が襲ってきたあと､船は海に吸い込まれていく｡
少しよろけたが､お父さんに支えられ､体勢を整える｡
すると突然､胸騒ぎがした｡
「…………お父さん､なんだか､嫌な予感がする｡」
「……どう言うことだァ？」
「わからないけど､なんか…魚人島が…」
「……急ぐか｡」
お父さんが指示を出し､少し船のスピードをあげる｡
焦りと緊張で､服の裾を力強く握りしめた｡
「白ひげ海賊団の皆様！！」
国境警備隊のアンモナイツさん達が船の回りにわらわらと集まってくる｡
「どうしたんだァ｡」
「それが……オトヒメ様が──」
私は次の言葉を聞いた瞬間､時が止まったかのように思えた｡
「──人間に､殺されましたっ…！」
「フカボシっ！！」
「え……A…？」
変わり果てた友人の姿に､私は涙を流した｡
「Aっ……！」
フカボシに近寄り､無言で抱き締める｡
その体は､小刻みに震えていた｡
「……リュウボシ､マンボシ､しらほしちゃんは…？」
「……皆､自室に…A､なぜ……」
痩せ細った体は､力なく床に座りこむ｡
「母上が死んだ…」
フカボシは泣いていた｡
私はフカボシの流す涙を､そっと拭き取る｡
「私は､殺した奴を､恨むことができない…」
「……なぜ？」
「っ……母上との…約束だからっ…！」
この世に存在する生物は､誰かを恨まずにはいられない｡
私もそのうちの一人だった｡
だけど､フカボシ達は…
誰かを恨むことができない｡
それが彼らの約束だから｡
「いっぱい､泣いていいよ｡私が側にいるから｡」
少しでも､フカボシ達の苦しみが取れますように…
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リツ(プロフ) - oumim4isさん» コメントありがとうございます！受験勉強も更新も頑張ります！！ (2018年5月20日 15時) (
レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
oumim4is(プロフ) - 初コメントですが、無理をなさらずに、受験勉強と更新を頑張って下さい。 (2018年5月20日 12時) (レス) id: 22de3e31e2 (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - ﾚﾐさん» ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2018年4月3日 9時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
ﾚﾐ(プロフ) - 面白いです！応援してます！頑張ってください(^∇^)！ (2018年4月3日 2時) (レス) id: 1bc108194c (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - 苺大福さん» コメントありがとうございます！この小説を見ていただけて嬉しいです！頑張ります！ (2018年3月28日 18時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リツ x他1人 | 作成日時：2018年3月25日 20時
