第１４８話 ページ10
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「じゃあ一緒におつるさんの船に行きましょう？」
でも何故か､コラさんの表情は暗い｡
私は訳が分からず､首を傾げる｡
「俺ァ､裏切っちまったんだ｡自分の兄も､育ててくれた人も…全部なくしちまった｡」
自傷気味に笑うコラさんは､自身の手を見つめる｡
「ローも多分､俺の事死んだと思ってるだろうなぁ｡」
全てを失った…同じだ｡
やっぱり…コラさんは嫌じゃない｡
さっきも思ってはいたが､コラさんが海兵って分かっても､嫌な気分にならなかった｡
なんでだろ…
「コラさん､慰めにはなりませんが､分かりますよ｡全てを失った気持ち｡」
コラさんは目を見開いて私を見る｡
「突然ですが､私は海軍が嫌いです｡」
「うん｡スゲー突然だな｡」
俺地味に傷つくぞ…とコラさんはしょんぼりしていた｡
……可愛いなおい⬅
「でも､コラさんは嫌いじゃないです｡
私､前に海兵に家族を殺されました｡島の皆も全員｡勿論､海軍は殺したいほど憎い｡でも何より､なにもできなかった自分が一番憎かった｡
でもまた新しい家族を見つけました｡優しくて､一杯愛情を注いでくれる家族が｡その時､生きていて良かったって､思えたんです｡」
いやまて､私何が言いたいんだこのやろう｡
今全く私の過去関係ないよね！？
何熱弁してんだバカタレ！
「えっと…だから…その､生きてれば､必ず会えます｡海は何処までも繋がってますし､そのローって子も､きっとコラさんを待ってますよ｡」
こんなガキに人生論語られるとか生意気だとは思うけど…
コラさんはぽかーんとしていたが､ふっと笑い眩しい笑顔を私に向けた｡
「そうだな！生きていればそのうち会えっか！Aの言うとおりだな！」
それに……とコラさんは付け足す｡
「Aも頑張ってるな｡嫌いな海軍にいるなんて｡」
私は目を見開く｡
「Aは本当に強い｡お前を尊敬するよ｡」
強い…？私が…？
「でもさ､あんま我慢するな｡俺思うんだけどさ､いつまでも心を閉じてたら､見えるもんも見えなくなっちまうと思うんだ｡」
見える……もの……？
「ちょっとずつでもいいんだ｡心､開いてやってくれねェかな？変な奴一杯いるけど､いい人達なんだ｡」
コラさんは寂しそうに笑う｡
何故かその笑顔を見ていると､私まで悲しくなってくる｡
「直ぐには…無理…かも…」
「！そっか！それでもいいさ！」
なんか､調子狂うな｡この人の笑顔…
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リツ(プロフ) - 酒恋女さん» そんなにですか！！ご愛読ありがとうございます！この小説を読んでくれるってだけで嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年3月22日 7時) (
レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
酒恋女 - リツさん！！！！！！！すっごく感動しました！！！！もう"ひまわりな君へ"を読むとき、片手からティッシュが離れませんでした！！！！！！！これからも更新を楽しみにしています！アンとえと！！！！頑張れ！！！！ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 39f73519ea (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - 三村友里亜さん» 嬉しいお言葉！励みになります！ありがとうございます､頑張ります！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
三村友里亜(プロフ) - 毎回楽しんで読ませてもらってます！これからも頑張ってください！ (2018年3月7日 21時) (レス) id: c7ded62622 (このIDを非表示/違反報告)
リツ(プロフ) - miチョコさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月22日 7時) (レス) id: 14d43f0686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リツ | 作成日時：2018年1月13日 23時
