【wrwrd】アカに染まる【男主】 (ページ2)

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2色目ページ2

トントンがおれの手を引いて大きな扉の前までやってきた。

「グルさん、入るで。」
『…？』

これから何が始まるか分からず呆けていると部屋の中からぐるさん？らしき人物の地を這うような低い声が聞こえた。

「失礼するでー」

トントンの後から部屋の中を覗くと、血のように赤い瞳がおれを貫いた。

「ようこそ、革命軍へ。私が革命軍のリーダーを務めているグルッペン･フューラーだ。」
『ぐるっぺん、ふゅーらー？』
「ああ。お前の名前は？」
『…A。』
「A…いい名前だな。」

いい名前だと初めて言われて少し恥ずかしかったのを覚えている。

「で、グルさん、説明。」
「そうだな。」

トントンの一声によって如何しておれを革命軍に連れてきたのか、という説明が始まった。
その説明を簡略化すると、おれが居た孤児院は唯一革命軍に協力していた、おれを捨てた親は革命軍を創設した、おれには戦闘センスありそうじゃね？(グルッペン談)らしい。正直未だによく分かってない。

「それと、お前の親御さんは亡くなった。」
『…』
「お前を捨てた理由、知りたいか？」
『…知りたい』
「そうか。なら教えよう。」

おれの親は革命軍を創設する時におれを捨てたらしい。おれが革命軍のリーダーの子供だと知れたら殺されるかもしれなかったから、革命軍に協力的な孤児院に預けたらしい。

『…』

自然と涙が零れてきたのをはっきりと覚えている。親の顔なんて知らないのに、直接触れたことのない優しさがおれをそうさせた。

『親は、おれがき、嫌いだったから…捨てたんじゃ、』
「違う。お前を守るために捨てたんだ。」
『おれを…守るため…？』
「そうだ、だから泣くな。男だろう？」

あの人はよく俺にそう言ってくれていた、とグルッペンが頬を伝う涙を拭いとってくれた。