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「Aは俺のために約束断ってくれたの？」
「自惚れないで」
「……じゃあなんで？」
.
自分でも分かってる、意地悪な聞き方。
問い詰められるのが大嫌いなヒジュにとってはそれはそれは苦痛だろうけど、
ここで聞かなくちゃいつ聞くんだってね。
.
「早く答えてよ、A。」
「ジェハくんがっ、もうテテちゃんと喋るなって言うの。テテちゃんは女好きの悪い奴だって、遊びまくってる極悪人だって、、テテちゃんはそんな人じゃないのに、、
……テテちゃんを悪く言われるのは嫌なの、。」
.
女好きだの極悪人だの散々な言われようだな俺。
でもなぜか全然腹は立たなくて、
むしろ少しばかりの優越感を感じた。
『ほんとに腹立つ』なんて膨れっ面してる彼女に、さっきから緩みっぱなしの頬がさらに緩んでしまった。
俺の事ちょっと悪く言われただけで怒ってくれるなんて可愛いすぎるでしょ、もうなにこの子！！
.
「なんであんなこと言うんだろう。」
「俺達が仲良過ぎて嫉妬したんじゃないの？ジェハくんAのこと好きっぽかったし。」
「うーん、テテちゃんより優先出来るはず無いのにね、今日一日でジェハくんのこと苦手になっちゃった。」
.
そうやって彼女はいつも思わせぶりな態度をとる。
.
「でもテテちゃんは仲良い幼馴染ってだけで彼氏とか恋人とか全然そんなんじゃないのにね。」
.
そして、突き離す。
まあきっと無意識なんだろうけど。
俺の事なんかちっとも男だと思ったてないなら期待させるようなこと言わないで欲しいよね。
こうやってすぐ俺の気持ちに蓋をさせるんだから
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作者名：なえ | 作成日時：2018年12月16日 16時
