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決して俺達は恋人同士なんかじゃないし、
これからだってきっとそうなることはないと思う。
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「ね、テテちゃん見て、お母さんにこれ買ってもらったの」
「おー可愛いじゃん、似合ってる」
「でしょ？さすがだよね」
「いや、あの…何が？」
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登校中、足元の真新しいパステルブルーのスニーカーを嬉しそうに眺めているA。
何がさすがなのかは分かんないけどね。
娘に似合う靴を選んでくれたお母さんがなのか、
どんな靴でも履きこなせるAがさすがなのか。
………まあきっと後者だろう。
お母さんがバリバリのキャリアウーマンなヒジュの家は、Aが幼い頃から、海外を飛び回る母を応援する父と子のほぼ二人暮しをしているから、こうして時々母親から届くプレゼントが嬉しくて堪らないのだろう。
まあそのせいでAはたまたま隣だった俺の家に入り浸るようになったんだけどね……。
彼女は小さい頃から俺の事をテテちゃんなんて呼ぶけれど、正直に言えばそのあだ名ってすごくダサいと思う。まじでネーミングセンス皆無だよ。
まあそんなくそダサいあだ名でも、呼ぶのがAなら可愛くて仕方がなくなってしまうんだから俺はかなり重症なのかもしれない。
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「今日の１限目なんだったっけ」
「知らないよ、俺５組だもん。」
「そうだよね、ジェハくんに聞こ」
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ジェハくんというのは、最近Aにべったりの男の子のこと。
まあ俺からしてみればAにくっついてる虫。
なんで、Aと一緒の2組になれなかったんだよ、俺。運悪…。
そのジェハくんとやらはきっとAのことをいやらしい目で見てると思うけど、当の本人はそんなことまったく気付いてないんだろうな。
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「げっ、一限目生物だって、つまんな〜」
「いいじゃん生物、先生可愛いし。」
「…………テテちゃんきも」
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作者名：なえ | 作成日時：2018年12月16日 16時
