夢にまで . (ページ12)

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「あ、だめだ吐きそう、お腹重い、、無理。」

「妊婦かよ」

「つわりじゃないもん、ちょっと食べ過ぎただけだもん。」

.

結局、Aは一人でケーキ山盛りの大皿を３皿も平らげたのだから、そりゃあ気持ち悪くなって当然だろう。

唸りながらテーブルに突っ伏す姿はもはやただの馬鹿だ。いや、アホ？

お腹がいっぱいなら残せばいいのに、彼女は
『お店の人に申し訳無いから』なんて無理をしてでも残さない。

まあそれが彼女の良い所なのか、悪い所なのかは分からないけれど、

Aのそんな性格まで愛しいと思ってしまう俺は、それくらい彼女に溺れてしまっているのかもしれない

.

「気持ち悪くなるぐらい食べるからだよ、ほんと馬鹿だな」

「もうしばらくケーキは食べれないかも。」

「……え、俺の誕生日ケーキも食べないの？」

「う～ん、、」

「いや、食べないとか言わせないよ？」

「食べれな」

「埋めるよ？」

「食べます、超食べます。」

.

彼女は『おえ～』なんて、絶対に飲食店で出すべきではない声を出しながらまたテーブルに突っ伏してしまった。

それにしても、どっちかの誕生日を毎年一緒に過ごしてるなんてキモイのかな、俺ら。

まあ周りがなんと言おうが一緒に過ごせるだけで俺は嬉しいから別にいいんだけどね。