おとしもの。 【青】

【 13 】 ページ14

.









藤井「おはよ！花宮さん！」







「...おはようございます」









藤井さんを誘ってみたものの
やっぱり望の方が話しやすい




...望、来おへんよな









藤井「...昨日喧嘩したんやろ」







「はい...」






藤井「今日望休みやって」







「...そうですか」






藤井「寂しい？」






「...そんなことないです。ただ、勝手にうちが心配しただけですし、望にとっては余計なお世話やったみたいです」






藤井「お互い可愛い悩みやな。ま、今日は俺と二人きりやから」






「...頑張ります」






藤井「なんやそれ(笑)」








望と一緒の口調や
...やっぱ望おらんと一日がつまらん








藤井「ほな、帰りな。休み時間暇やったら顔出して」








「...多分行かないです」







藤井「そっか(笑) あとでな」









望のおらん授業は死ぬほどつまらん
いつもならメモ投げあって先生に怒られたり楽しいのに









...藤井さん、今何してるんやろ








「さっむ」









せや、昨日病院で明日熱上がるかもって言われたんやった。完全にあかんやつやん







休み時間になると、藤井さんが私の教室に来て、教室は大騒ぎになった









「ちょ、屋上行きましょ ここだと収集が...」







屋上へ行くと生暖かい風が肌を撫でる








藤井「なんか花宮さん顔色悪ない？」








「ん〜多分熱ありますけど、大丈夫やと思います」







藤井「それはシンプルにあかんよ。保健室行こ」







「保健室嫌いなんですよ...」







藤井「ええから、言うこと聞かへんと強制的に連れていくで？」







「嫌です！...やっ！」








藤井さんは私の膝に手を回すとお姫様抱っこをして強制的に私を運び出してきた








「ちょ、下ろしてください！」









藤井「悪い子は、強制的に連れていくしかない」







「...」







藤井「大丈夫？揺れて気持ち悪いとかない？」







「大丈夫...です」









今更になって自分の置かれた状況に困惑している









あかん、藤井さんがかっこよく見える。熱にやられてる！








藤井「ほい。熱測って。
熱あったら一緒に帰ろ」







「それただ帰りたいだけやないんですか？」







藤井「んまあ、それも一理ある」







「なんですかそれ(笑)」







藤井「一人のご飯はうまくないみたいに一人で帰るのは楽しない」








ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

【 14 】→←【 12 】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す