02. 天のお告げ rbr ページ4
突然だが、私は神様という存在を信じている。今朝も礼拝堂で手を合わせてきたし、その行為をやめることは今後もないだろう。
神様はきっと私を、私の努力を見てくださっている。いつかきっと有難いお告げがくる。私はその日を、ずっと待ってる。
お告げ、といえば、一人、妙な奴がいる。ロボロだ。背も私とそこまで変わらない奴。ロボロは出会う時出会う時「お告げあるで」と言ってくる。ロボロは天使様でも神様の使いでもなんでもない人間だということを私は知ってるので、あんまり、というか全く気にしたことがないし、信じていない。
「あ、Aおった！」
噂をすればなんとやら。後ろからロボロに声を掛けられ、振り向く。ロボロはぱたぱたと小走りにこちらへとやってきて「お告げがありまーす」と言ってくる。
「嘘つけ。ロボロは神様やないやろ」と言えば「そうやけど、ちゃんとありますー」と返してくる。「でも、偽物のお告げなんか聞いてもなー」と言えば、うっ、と言葉を詰まらせる。ほら、お告げなんて嘘やん。
「でも、ほんとに聞いてほしいことあんねん」としゅんと縮こまりながら言い、「一回だけでいいから！お願い！」とせがんでくる。ここまで言ってるし、と思い「一回だけね」と返せば、先程までのしゅんとした態度はどこへやら、ぱぁっと表情を明るくする。かと思えば少し緊張したような表情を見せる。百面相やなぁと面白く思っていれば、私の頬をそっと両手で包み、耳元へ顔を寄せてきた。
「すき」
吐息が耳にかかる。ロボロの声が、鼓膜に響く。
私が唖然としていれば、顔を赤く染め、「お告げおわりっ」と目を逸らしながら言うロボロがいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イェーーーーイ - ゾムニキィの話、めっちぁニヤけました (2019年7月19日 16時) (
レス) id: 4c40c5f85b (このIDを非表示/違反報告)
イェーーーーイ - すごいっッス!!!!感激ッス!!!!!師匠!!!!! (2019年7月19日 16時) (レス) id: 4c40c5f85b (このIDを非表示/違反報告)
イェーーーーイ - めちゃおもろかったっす!!全部読みました!!自分も書いてたけど、すぐにやめてしまいました.....。だからこんなにかけるなんて、 (2019年7月19日 16時) (レス) id: 4c40c5f85b (このIDを非表示/違反報告)
ふうせんかづら(プロフ) - ななしさん» コメントありがとうございます。ひとらんらんさんの話は、お恥ずかしながら口調などキャラを掴めていなくて書きたいけど書けない、という状態です。他の作者様の作品等を見て研究？をしてはいるので、もう少しお待ち頂ければと思います。質問ありがとうございました。 (2017年7月11日 11時) (レス) id: e9f11f3778 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - コメントで失礼します。質問なのですが、ひんらんらんさんのお話は書かれないのでしょうか？ (2017年7月10日 17時) (レス) id: f53aaac50e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たさとけののこ | 作成日時：2017年3月12日 22時
