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15話 胡蝶しのぶ ページ17




「貴方が雲柱の 白喰Aさんですね」


「そうだけれど。貴方は…見たところ、この屋敷のお手伝いさんですか。」

犬彦を見送り、庭を勝手に見て回っていると、ツインテールの少女に声を掛けられた。

小柄で目力が強く、シッカリしてそうな子だった。


「ええ、アオイと申します。
しのぶ様から応接間に案内するよう言われています。こちらにどうぞ」

「それはそれは…どうやら気を使わせてしまったようですね。仕事があって忙しいでしょう。」

「いえ、最近は怪我人も少なく比較的暇ですから。」

「そう…なら、お言葉に甘えてしまいましょうか。
ちょうど話し相手が欲しかったんです。」


そうして私たちは犬彦を待つ間、2人きりで暇を潰すことになった。


急須からお茶が注がれる。それを受け取り1口飲むと風味が広がり、とても美味しかった。器用な事だ。


「にしても、柱の業務を務めながら患者の検診までするなんて、あなたの主人は随分と優秀なんですね」

「ええ、すごい方です。でもそれだけではありません。胡蝶様は鬼を殺す毒を開発された第一人者でもあるんですよ。」

「へぇ、鬼を殺す毒…。それを皆が使えれば、隊士の犠牲は減るでしょうね。あまり普及されていないように見えるけれど。」

「多くの鬼に使いすぎれば、抗体を作られてしまいますから、多用することは出来ないんです。胡蝶様はその場その場で新しい毒を調合なさってますから。」

使うにしても1回限りの毒のようだ。胡蝶しのぶだからこそ出来る芸当なのだろう。彼女はとんでもなく頭が良いようだ。

それにしたって、その場の調合なんて、あまりに面倒臭い気もするが。

「わざわざ毎回毒を調合しているんですか?首を切った方が早い気もしますが。」

柱程の実力があれば、上弦でも無い限り、わざわざ面倒な工夫をしてまで戦う事はない筈だ。

不思議に思い聞いてみると、アオイの表情は曇ってしまった。


「…ええ。胡蝶様は…鬼の首が切れませんから」


(…!)

なるほど、確かに彼女の上背では鬼の首を切ることは不可能だ。どれだけ血を吐き、どれだけ鍛錬しようが筋肉がなければどうしようも無い。

毒を使う。鬼狩りとして、それが彼女に出来る唯一の技なのだろう。

だが、柱ともなれば、鬼の討伐数は数え切れない筈だ。

にも関わらず、毎度新しい毒を生み出し鬼を倒す。


(なんて執念…)

目的の為には手段を選んでいられないのだろう。

彼女には選択肢が限られているから。


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リートにゃむだ(プロフ) - 叶乃さん» ありがとうございます!!嬉しいです!めっちゃやる気出ました!これからも是非見てくださると嬉しいです!♪ (2023年2月9日 14時) (レス) id: b781749068 (このIDを非表示/違反報告)
叶乃(プロフ) - 初コメ失礼します!作品とても面白かったです!内通者って言う設定がとても面白いです…!これからもが頑張ってください! (2023年2月8日 23時) (レス) @page21 id: aa9cc439ad (このIDを非表示/違反報告)
リートにゃむだ(プロフ) - ぺぽんさん» ありがとうございます…!凄く嬉しいです!!文才がない私が答えるのも烏滸がましいですが、助詞をなるべく使わない、空白と漢字を使いまくり文章をなるべく短くする。ってことくらいです。読みやすいと言われたのは初めてでテンション上がってしまいました笑。 (2023年2月7日 21時) (レス) @page14 id: b781749068 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - こんにちは、物語楽しく読ませてもらっています! 読みやすく書かれているのに主人公の心情も分かりやすいので続きが楽しみです! 私も小説を書いているのですが、文章がごちゃごちゃして読みづらく…にゃむださんは書くときに、何か気をつけていることはありますか? (2023年2月7日 18時) (レス) @page13 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
リートにゃむだ(プロフ) - 気づきませんでした。報告感謝です! (2023年2月6日 19時) (レス) @page7 id: b781749068 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リートにゃむだ | 作成日時:2023年2月6日 18時

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