52話 ページ12
「で?本当の理由は?」
降谷「だからご飯食べに来ただけ」
今2人でカレーを頬張っているところです
しかもめちゃウマだし。
何この人料理うまくね?
カレーってこんなに美味しいっけか
降谷「……なぁ星野」
「はい?」
急に食べる手を止めて降谷さんは私を見た
降谷「ベルモットになんか言われたか?」
「何かって?」
降谷「あぁいや、何もないならいいんだ」
降谷さんは不思議そうな顔をしていたし
ベルモットが何か降谷さんに吹き込んだのは目に見えてわかった
「あ、そうだ降谷さん、明日の夜って暇だったりします?」
降谷「ん?あぁ予定は特にないが」
「なら、外食しません?なんか園子ちゃんが"是非降谷さんと2人で来てください"って言われて明日予約してるんですけど…」
降谷「いいよ。外食なんて久しぶりだ」
そう上機嫌に了承してくれた降谷さんを見ると心が痛い。
ごめんね、降谷さん
私が絶対に守るから
殺させない。何があっても
貴方だけは守ってみせる
カレーを頬張る彼はいつもと変わらない
明日の夜、何があるか知らないから。
この幸せがいつまでも続いて欲しいと思った
サプライズかのように、部屋に降谷さんがいて、
カレーを作ってくれて
2人でご飯をたべて
幸せだ
いや、降谷さんを
好きな人を守れるのも幸せなのかもしれない
降谷「星野?どうした?」
「なんでもないですよ(ニコ」
"カレー、美味しいですね"と褒めると調子乗ることはわかってはいたけど、彼の手料理を食べるのはこれが最初で最期。
降谷「また作ってあげるよ」
その言葉に私はビックリして彼を見た
降谷「ん?なんかおかしな事言ったか?」
「いいえ、ただ…」
その言葉を貰えるとは思ってなかったし、
これが、最後だと思っていたから余計にビックリした
「また不法侵入されるんだなと」
降谷「もういっぺん言ってみろ?」
私らしくいたくて、ふざけて見たけど
やっぱり辛くて苦しくて。
降谷「…泣いてるのか?」
「いや、コンタクトが乾いちゃって…部屋に確か目薬があったはず…」
ごく自然に私はリビングを出て、部屋に行った
そこで私は声を押し殺して1人で泣いた
降谷さんを見ているのが辛くて悲しくて
ただただ涙が止まらなかった
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桜雪(プロフ) - ご指摘ありがとうございます。54話のところですね! (2018年5月14日 1時) (レス) id: 5715002957 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。警視庁ではなく、警察庁です。 (2018年5月13日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪 | 作成日時:2018年5月9日 0時