32羽 ページ33
「タタラ」
タタラ「……どうしたこんな夜中に」
あれから私はアヤトに置手紙をして
マンションを出た
時刻は真夜中。丑三つ時と言っていい。
アオギリに着くといたのはタタラだけだった
「お願い…っていうかやりたい事がある」
タタラ「…珍しいな。お前から話を持ちかけるなんて」
興味深そうにタタラは椅子から腰を上げた
「私は一時的にアオギリを抜ける。アオギリをやめなきゃ出来ないことがあるから」
"必要な時は行くけど"と付け足してタタラの前に立つ
タタラ「マスクを外せ」
"えっ"と戸惑っていると
タタラが私のマスクを外した
タタラ「…出て行く時ぐらい顔を見せろ」
フワッと風が吹いていつの間にか抱きしめられた
タタラ「お前が満足するまでやって来るといい。俺は止めないし追わない。だから無傷で帰ってこい」
"いいな？"と力を込めた
「うん。タタラ、ありがとう」
抱きしめ返すとフンッとタタラは鼻を鳴らして
そっと私から離れた
タタラ「"去る者追わず来るもの拒まず"」
「タタラらしいね」
"アヤトには内緒だよ"と言って笑った
タタラ「気にくわない」
グイッと顔を上げられて頬にキスをされた
タタラ「最後まで他の男の名前を呼ぶな」
"そしてやっぱアヤトか"と珍しいものを見た
タタラが嫉妬したんだ
タタラ「全くお前はいつまで経っても俺の気持ちをわかってくれない…」
ブツブツと不機嫌そうに眉間にしわをよせた
「知ってたよ」
タタラ「…は？」
「ごめん。知ってた。」
"気がつかないフリしてた"とマスクをつけた
タタラ「俺が…好きだって…知ってたのか？」
「うん。今の関係壊れそうだし…何より大切な人を守るにはやる事があるから」
"ごめん"と謝るとタタラはわかりやすく落ち込んだ
「タタラ」
彼の名前を呼ぶと"ん？"と顔を上げて私を見た
ジェスチャーで屈めと指示すると
渋々屈んだ
タタラ「何す…！？」
マスクを少しずらしてタタラの頬にキスをした
「好きになってくれてありがとう。気持ちに応えられなくてごめん」
"じゃあまた"それだけ言って
私は窓から飛び降りた
タタラ「……お前には勝てないな」
"また会おう"彼の声は広いアオギリの部屋に
寂しく響き渡った
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桜雪(プロフ) - 閲覧、コメントありがとうございます！！！！！！最後までお付き合いしていただいて本当にありがとうございます！！今掲載している「闇ヲ生キルモノ」が完結したらまたアヤト作りたいと思いますのでその時はよろしくお願い致します(^^) (2016年9月13日 22時) (
レス) id: 5715002957 (このIDを非表示/違反報告)
希空(プロフ) - 桜雪さんこんにちわ！とってもキュンキュンしました！最後の方涙腺がやばかったですw新作楽しみにしてます更新頑張ってください！ (2016年9月13日 22時) (レス) id: fa7bc21c50 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - ラビ*赤葦&木兎love*さん» 閲覧、コメントありがとうございます!!!!!!!面白すぎなんて勿体無いお言葉ですorz最後まで応援ありがとうございました！また、どこかの作品でお会いできれば光栄です(^^)本当にありがとうございました！ (2016年4月29日 23時) (レス) id: 5715002957 (このIDを非表示/違反報告)
ラビ*赤葦&木兎love* - おわぁぁぁぁぁぁやばいぃぃぃぃぃ!!絢都君さいこー!かっこよすぎデショw作品面白かったです!ちょっとほんのちょっとでいいのでその文才わけてほしいっスw新作楽しみにしてます！頑張って下さい! (2016年4月29日 22時) (レス) id: 53d3e79461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪 | 作成日時：2016年3月4日 2時
