心の行方 ページ39
それからの日々は楽しいものだった。
朝起きれば
一番にAの顔が目に入って
暇な時には
一緒にテレビを見たりゲームをしたり。
買い物に行く時は必ず二人で、
絶対に手を繋いで
スーパーを回った。
俺一人で出かける時には
もちろんAの監視を続けた。
ずっとAを見続けることができる。
そうすることで
心配することなど何も無かった。
.
最俺の実写動画を撮り終え
一旦休憩に入る。
その間も
Aの監視は怠らなかった。
画面の中のAは
ソファに座りテレビを鑑賞している。
おそらく
見ているのは録画していた月9だろう。
しばらく真剣に
ドラマを見ていたAだったが
スマホを弄ったあと
耳に押し当てているのが見えた。
誰かに電話か？
不審に思い
注意深く監視映像を眺める。
笑顔を浮かべ通話相手に話をするA。
会話内容を聞くことが出来ず
音を拾わない監視カメラの仕様を悔やんだ。
その時、
ある一場面が思い出される。
Aがにこやかに電話をしていたあの日。
レトさんと
通話をしていたあの日のことを。
今Aが通話をしている相手が
レトさんだ、なんて
そんな根拠
どこにもない。
それでも、
一度思うと
そうとしか思えなかった。
まだAはレトさんのこと思ってたのかよ……
勝手に手に入ったと思っていたAの心。
まだレトさんに向いているとしても
おかしい話ではない。
そう考え出した時、
怒り、悲しみ、嫉妬＿＿＿
色々入り交じった感情が
ふつふつと沸いてきて
スマホを持つ手に
自然と力が入っていった。
しかし、
今の俺にはどうすることもできない。
笑顔で通話をするAを
ただただ
見つめ続けることしか出来なかった。
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ひばり(プロフ) - emiさん» 前作に引き続き読んでいただきありがとうございます〜！！すごく嬉しいです……！これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月29日 7時) (
レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - 待ってました！！(誰) 前作も見ていました！ひばりさんの作品大好きなんです！！体に無理がない頻度で、更新頑張ってください！ (2020年5月29日 5時) (レス) id: ec0b5da59b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひばり | 作成日時：2020年5月28日 7時
