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どのくらい時間が経ったのか、相変わらず分からない。
心理的にもそうだし、この部屋には時計がないから物理的にも確認できなかった。
ぐるぐると自責にも近い自問自答が頭で繰り返されて、一つの結論に辿り着くこともないまま、3周目…いや4周目か？まあ、それくらい同じことを繰り返した。
「ハイ、どーぞ」
そんな言葉と共にサイドテーブルに何かが置かれる音がして、ハッと我に帰る。
視界に現れた木製のトレーの上には、深皿とスプーンが乗っていて、深皿からは湯気のようなものが立っており、よく見てみると、それはお粥のような見た目をしていた。
声の主も、それを置いた者も、さっき私に背を向けた筈の人物だった。
「まずは体に何か入れることに慣れさせるよ。しばらくの間栄養は点滴で補う。腕出して。」
つらつらと述べられる言葉に置いていかれそうになりながら、反射にも近い形で右腕の袖を捲った。この人は私を見放したわけではなかったのかもしれない、という一抹の希望が、本能的に私をそうさせたのだと思う。
「そっち利き手でしょ、逆。」
いつ気づいたのか、なんて驚きを感じている間に、彼は既に私の左側に立っていた。
慌ててそっちの袖を捲ると、彼は私の腕をアルコールを含んだ脱脂綿で除菌し、手際よく針を突き刺した。
私の末梢神経が馬鹿になっているのか、それとも彼の技術の賜物か、不思議と痛みは感じなかった。
テキパキと動かされる彼の手元を、思わず目で追ってしまう。
血管を見つけ、針を刺す時。
ゴム手袋を着けている彼の大きな手は、思った何倍も丁寧に私の肌に触れた。それは一瞬であったけれど、もしかすると、
「針、勝手に抜いたら今度は世界一痛く刺すからね」
『え、あ…はい、』
あれだけ死を渇望していたくせに、なぜか、針を抜くという考えは彼が言葉にするまで私の中に存在していなかった。
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こと(プロフ) - 初めまして🙇♀️質問なのですが以前セブチのマンネのお話書いてらっしゃいましたか、？ (3月25日 15時) (
レス) id: 12b873ee35 (このIDを非表示/違反報告)
きびだんご(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…この作品を作ってくれてありがとうございます🫶 (10月14日 23時) (レス) id: 9efe01ec08 (このIDを非表示/違反報告)
えまのすけ - ダークな世界観ながらも皆の優しさを感じてとても好きです、、！！BC推しでなかなか小説ないのでありがたいです、更新頑張ってください…！ (10月8日 1時) (レス) @page19 id: 344af6e19c (このIDを非表示/違反報告)
しろくも(プロフ) - サメ?さん» ありがとうございます！更新を楽しみに待っていただけるようなお話にしたいと思います☺︎ (9月22日 17時) (レス) id: c5380ca731 (このIDを非表示/違反報告)
しろくも(プロフ) - ぱくちーさん» ありがとうございます！私もBCの話に飢えてまして、どうせなら書いてしまえ！となった次第です🤭是非これからも楽しみにしていてください☺︎ (9月22日 17時) (レス) id: c5380ca731 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろくも | 作成日時：2023年9月21日 0時
