モブヤンキーの逆襲 tk × in

好き？はい →いいえ ページ7

高木side






「ただいまー」





電車に飛び乗って急いで帰ると、しかめっ面の侑李がソファで寛いでいた





「おそい。まさか僕との約束忘れてた訳じゃないよね」


「そんな怒んなって。ほら、お前の好きなポテチ買ってきてやったから」


「ジュースも欲しいなー」


「はいはい」






この生意気なガキは、一応俺の弟


受験で溜まったストレスを、一人暮らしの俺の部屋で発散させに来る可愛い奴






俺が前の高校を退学したのは、もちろん見た目通りの理由だ



それでも高校は卒業して欲しいって親に説得させられて、家から離れた今の学校に転校、ついでに一人暮らし




こんな俺だけど、じいちゃんとそこの理事長？が仲良いらしくて簡単に入れた






「はやくっ、ほらこっち来てって」


「分かった分かった」






侑李に急かされて、ジュースをコップに注がずペットボトルごと持っていく



隣に座ると、早速テレビ画面が変わった






「僕が勝つまで勝負ね」


「弱いんだから負けを認めろよ」






勉強はできるくせに、ゲームは弱い侑李



あんまり勝ちすぎるとイジけるし、今日は優しめで行くか






「ねぇ、新しい学校どう？喧嘩してない？」


「したくても出来ねぇよあんな学校。ま、おもしれぇヤツはいたけどな」






近況報告しつつも、意識はゲームの中


あ、バナナ当たった






「雄也が友達作るなんて珍しいじゃん。あ、それか好きな人とか？」


「いやいや、友達じゃねぇよ。そういう好きでもねぇ。なんか、オモチャみたいなやつ？」


「あんまいじめちゃダメだよ。·····あ」


「っしゃあ、1位〜」


「んー、もういっかい」




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