モブヤンキーの逆襲 tk × in

世紀の大発見 ページ38

伊野尾side


あの後、何も言わずに俺の頭をぐしゃぐしゃして部屋を出て行ってしまったたかき



今まで考えたことなかったけど、たかきが俺の事好きってぶっちゃけ無くはない話だと思う、いろいろやってるし





そもそも、俺らの関係って何だ？


友達？せ ふれ？ただの先輩と後輩？





少なくとも3つ目ではないし、せ ふれもなんかしっくり来ない


かと言って、普通の友達でもない





たかきがぐしゃぐしゃのままにしたベッドを綺麗にして、自分も家へ帰る



帰り道も、頭の中はずっとたかきのことばかり






俺らがこうなった発端は、あの部屋のあの漫画がバレたこと


それを脅しにやられて、そこからたかきがくっついてくるようになった




カバン投げつけたらファーストキスも大人のヤツも奪われて、キスマ付けられて


大人の練習するって家行っちゃって、ついでにお泊まりしちゃって


変な開発されて、ラブホ行って····





俺の好きな人はあの人だったけど····、なんか自信なくなってきた




怪我をしたたかきを手当した時、キスされてドキドキしたし


痴漢された時、たかきの顔を見たら安心した



あの時は、たかきを悪く言われたことに頭にきて殴っちゃった





俺の中でたかきの存在って、思ってる以上に大きくて、そんなたかきが俺は好きだ





「······ん、？」







もしかして俺、たかきのこと好きじゃね？





＊＊＊






「·····なに」


「いや、っ別に」




そんな発見があっても、次の日は来て朝からたかきに守られる電車の中


急にフィルターがかかったみたいに、たかきを見る目が180度かわる



昨日は何も思って無かったのに、意識しだしたらこのくっつく距離感が恥ずかしい




「顔赤いけど熱でもあんじゃねぇの」


「あー、いや、全然、うん、···大丈夫です」


「なんで敬語」





あの人の時とは違う、このドキドキ感


やばい、俺たかきのこと好きだ、もうほぼ確、このドキドキは絶対好きのドキドキだ！




·······えー俺このヤンキー好きなの？うそだー、そんな訳ないよなー、




「やっぱ体調悪そうだけど、次で降りるか？」


「すき」


「·····今日のお前なんか変」


「うるせぇ、お前のせいだ」






腹筋をパンチしようとしたら、後ろのドアが開いて逆にたかきにくっついた





···ん、この心臓が早いのは俺？たかき？





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