モブヤンキーの逆襲 tk × in

名乗る程の者では ページ24

たかきside





昼間でも人通りが少ない高架下は、俺らヤンキーの喧嘩スポット


騒いでも誰も来ねぇし、警察が来てもすぐに巻けるからよく遊んでた




いつもの高架下をそっと覗くと、こんな時間に既に先客


3人の男が1人を壁際に追いやってて、なんだただのカツアゲじゃねぇか



ちぇっ、つまんねぇな





『···っやめて、····めんなさい』




聞こえてきたか細い声に、戻ろうとした足を止める


ったく男3人に女1人って、卑怯過ぎんだろ





「お前ら何やってんの」


『あ？』


『んだよ、てめぇ』


「女ひとりに寄って集って、恥ずかしくねぇの」




カバンを投げ捨ててゆっくり近づいていく


手の関節をポキポキ音を立てて鳴らせば、相手が一瞬怯んだ



はっ、なんだよえーやつじゃん




「手 離せよ」


『お前には関係ねぇだろ！ほらこっちこいよっ、』


『いやっ···、離してっ、』


『逃げんじゃねぇよ！！····ッ！』




無視して俺が近づいたら、そいつらは抵抗する女の子を殴ろうと振りかかった



咄嗟に手を引っ張ったから女の子は無事だけど、拳は俺の頬に命中


ははっ、久々に殴られたわ、····痛ってーなぁ





「おいおめぇら、俺が誰だか分かって殴ってんだろーな」


『はぁあ？そんなん知ら』


「〇〇高校2年高木、売られた喧嘩買ってやろうか？」


『···思い出した、コイツあの噂のたかきじゃん！』


『ウソだろ？····っくそ、帰るぞ！』





名前だけでビビるとかとんだ雑魚野郎だな

強い相手に挑戦しないとかダッセェの


てか噂ってなんだよ




相手の背中が見えなくなったところで、腕の中から女の子を解放





「怪我ない？」


『はいっ、···あ、ありがとうございました』


「ん、もうこんなとこ1人で来んなよ」


『はい』





結局殴れずじまいだったけど、なんかスッキリしたから良かったわ



でもこの傷、見られたらヤバそうだよな····




_&

ホントはサボりに憧れてる→←殴りに行こうか

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