僕たち問題だらけの兄弟です3 【stpr】【stxxx】

探偵ごっこ〜2-26〜 ページ44

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｢何を話したらいいの？｣

｢えっと、まずは吉坂家についてお願いします｣



僕はメモ帳をさと兄に渡してノートを広げた。



｢うーん…そうねぇ…。あそこは複雑な家庭で先輩先生からしっかり見てあげろって言われててよく頭に残ってる｣



僕は汗ばんだ手でシャーペンを握り直した。
これで、やっと吉坂家についての情報がわかる。一気に姉ちゃんを守りやすくなる。



｢愛さんの1年生と、あきとくんの3年間を担当したことがあるよ。この学校は改装されたばかりだけどね、愛さんや恋さんの時まではまだ古い学校だったの。学校は小さくて2クラスしかなかったのよ。だから、違う学年のけいとくんも覚えることが出来たの。
あきとくんを担当した時から家庭の事情は聞いていたから、家族構成は知っていたんだよね｣



家族構成。僕らが今1番欲しい情報。
心臓がドクドクと音を立てる。



｢一応、母子家庭という形にはなっていたけど…お母さんがまあ、その…子供に言うのもなんかアレなんだけどさ…。｣



先生は苦笑いした。



｢色んな人と寝てたからさ、あの子たち、全員父親が違うのよね。あの人は、今も色んな男の人と寝てるんじゃないかなぁ｣



ちょっと気の毒だな。



｢1番上と2番目の子はね、それぞれお父さん側が引き取ったから私は顔は見てないんだ。確か1番上がね…りいこ、かな。で、2番目がまさと｣



僕たちが校長先生から聞いた通り。
僕は成果を感じた。



｢で、私が担当したあきと、けいと、恋と愛｣

｢じゃあまず、りいこちゃんについて何か知ってることありますか？｣

｢りいこさんはねアイドル？タレントをやってるらしいんだよね！最近よく見かけるあのりいこさん！
だけど、りいこさんもまさとくんも、全然関わりがないから知ってることは無いの…。ごめんね｣



残念。
でもまあ仕方ない。



｢あきとくんはね、明るくて男気のある熱い男の子だったかな。うん、友情とか、そういうものに熱くなる子だったよ｣



え？あのあきとが？



｢とっても素直な子でねぇ、優等生じゃないけど、いい子なんだよね｣

｢成績とかは？｣

｢うーん良くも悪くもない。本気出せば結構上の方までいけそうだったけど…。成績には興味がなかったみたいだよ｣



なんだ、この違和感は。



｢愛さんも恋さんも悪目立ちするような子じゃなかったけどね。愛さんはボーイッシュで、恋さんはガーリッシュだったね｣



違和感を感じる。全員が全員、人が変わったみたいな。

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