僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ32)

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あのあと、けいとを気絶させて家に帰った。

僕の家は一軒家。父からのお小遣いと、株で色々いじってたら大きなお金ができて、Aとの同棲を考えて買った。

父は離婚してから5年経って、再婚した。僕は僕で楽しくやってるから問題は無かった。

姉弟の母はまだ男と寝ているんだろーね。可哀想な姉弟たちは僕に懐いてくれる。
だからここ２、３年は僕の家に入り浸り。あっちの家に帰るなんてことは滅多にない。

けいとは裏切り者だった。僕の婚約者になることを知っていて、2人だけで密会してた。許せない。僕だって2人きりになるタイミングなんてないのに。

何の為にお前にあの高校を勧めたと思ってるんだよ。何の為に勉強を教えたと思ってるんだ。

Aの兄弟とAを引き離すためだったのに。彼らを鬱にさせれば必然的に人と関わらなくなると思ったのに。

だからけいとは部屋に閉じ込めた。懺悔してもらうために。
反省して、僕とAが幸せになるということを知らさなければ。
お前がつけ入る余裕なんかないのだと頭に叩きつけてやらなければ。

だからけいと、狭いと思うけどしばらくそこから出んなよ。

｢兄ちゃん、ごめん…｣

あきとが謝ってきた。後ろには愛と恋がいる。

｢私たちっ…怖くて全然動けなかった…！｣

愛は泣き出し、恋は俯いたままスカートを握りしめた。

｢俺はアイツ相手に…ッ｣

悔しそうに歯ぎしりするあきと。

僕はにこりと笑って3人を抱き寄せた。

｢大丈夫だよ。僕は怒ってないし、お前らのせいだとも思ってないよ｣

｢ほんとっ…？｣

｢ああもちろん。ただ、アイツら相手に負けちゃうのは、悔しいよね？｣

｢うん！悔しい悔しい！！絶対やり返す！｣

涙目の愛の瞳に憎しみが宿った。

｢そうだね。じゃあ、2人はAの場所を特定してくれるかな｣

｢わかった！｣

｢絶対…やり遂げる……｣

恋もやる気をだしたみたい。

｢俺は…俺はどうしたらいい！？｣

｢そうだなぁ…。Aの場所を特定出来たら、僕が連れ出すから車だしてくれる？｣

｢くっ、車？｣

あきとは困惑した表情を浮かべ、首を傾けた。

｢でも俺、運転したことないよ…？｣

｢あきと｣

僕はあきとの肩に両手を置いた。

｢あきとを頼りにしてるんだ。
ね、できるよね？｣

あきとは慌てて大きく何度も頷いた。

｢でっ、できる！！｣

｢うん、それでよし｣

僕はあきとの頭を撫でた。