僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ29)

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｢違う！！お前らが勝手に思い込んでるだけだろうが！｣

前にとび出てきたあきとに、ころんが横から突っ込んで行った。

｢A何してる！戻ってこい！！｣

｢姉ちゃんはお前のモノじゃないから！！｣

るぅとは父親を後ろから捕まえた。

｢離せころん！！お前みたいなガキ、なんも出来ねぇよ！｣

｢はぁ！？2個しか変わんねぇわ！｣

｢るぅと！お前何してるかわかってんのか！？｣

｢そうよ！パパから離れて！｣

｢帰ったらどうなるかわかってるの！？｣

｢うるさいヒステリックババア！クソびっち！あとハゲー！！！！君たちこそ何やってるかわかってるの！？｣

｢痛った！噛まれたんだけど！！｣

｢おい離せ！Aを返せ！｣

｢お前に返さないし渡した覚えもない！いい加減現実見た方がええで！？｣

｢姉ちゃん！走って！｣

｢もう荷物は回収済みだから！｣

『え、あ、え！？』

会場はもうパニック状態。
俺ら戦闘組3箇所を取り囲むようにしてはいるが、殴り合うたび悲鳴があがる。

もうあの3人は車に辿り着いたか？

いくら俺らが頑張ったところで、高校生と中学生だ。もうそろそろ体力が尽きる。

体力が尽きたら逃げることが出来ない。

｢にいっ…ちゃん！｣

｢ああ！そろそろ鳴らしてもいいぞ…っ｣

兄ちゃんが最後の追い打ちをかけるようにまさとの鳩尾を殴った。

その瞬間俺はまさとから離れ、息を大きく吸って笛を吹いた。

｢ピィィィィィィィ｣

遠くで格闘していたるぅとところんはその音を聞いて最後の1発を食らわし、走り出した。

4人が一斉に出口へ向かう。

出口の付近にいた人々は自分がやられるのではないかと急いで逃げだし、道ができた。

｢待ぁてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ｣

あきとは立ち上がることに時間をかけ、父親は伸びた。

唯一余裕のあるまさとだけが追いかけてくる。

｢るぅとっ！｣

｢了解｣

さと兄がるぅとに声をかけるとるぅとは胸ポケットから花火を取りだした。

紐を引っ張ると後ろへ向かって投げた。

｢っ！？｣

まさとは驚いて花火の前で止まる。

と次の瞬間、何かが弾ける音がして辺りに煙を撒いた。

俺らはまさとの叫び声を背中で聞き、さらにスピードを上げた。

｢あははっ花火如きであんなビビってやんの！｣

｢おぉい！4人ともー！早く！！｣

外に出ると、向こう側でりいこちゃんが運転席から手を振っていた。

オレらは姉ちゃんを救うことを成功させたんだ…！