僕たち問題だらけの兄弟です4 【stpr】【stxxx】 (ページ27)

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ジェルside

｢ジェルところん…？えっと…｣

けいとはるぅとを見た。

｢僕は末っ子のるぅとです｣

｢るぅとくん…よろしくね｣

そう言って微笑むけいとは以前より痩せたように見えた。

｢けいと？お前大丈夫か？顔色悪いで？｣

｢ああ、大丈夫…ってこんなこと話してる場合じゃない！もう式は始まってるぞ！？このままじゃ本当に2人は夫婦になってしまう…！｣

｢わかってるから落ち着けって｣

ころんがけいとの肩を手を置き、けいとは少し落ち着いた。

｢僕たち、ちゃんと考えてきたんです。姉を救って、7人で逃げる方法を｣

｢そうなの？すげぇな君ら。僕はずっと…｣

｢そう！俺らお前に何があったんか知りたいねん！｣

けいとは苦笑いした。

｢僕？僕はずっと監禁されてたよ…兄たちによってね｣

監禁？

あまりのパワーワードに鳥肌が立った。

｢自分の部屋に閉じ込められて、トイレ以外出して貰えなかった。多分、僕が君たちのお姉さんに近寄ったから｣

｢ホントに兄弟なのかよ｣

ころんがキレた。
けいとは困ったように笑う。

｢そんな風に言わないでくれよ。昔は良かったんだ。どうしてこうなっちゃったんだろーな｣

けいとの目に涙が張っているのを見て、俺らはなんも言えんくなった。

｢兄ちゃんたちは新居を買った。そこに住むつもりだよ。多分、僕たちは召使い…いや、執事？みたいな感じでそこに住まわされる。
きっと君らのお姉さんは家から1歩を出して貰えなくなる｣

｢どうしてそこまで…｣

｢好きだからだよ。溺愛しすぎて、一方的な愛情に気づかず、独占しようとしているんだ｣

｢そんな…｣

｢逃げるなら今日しかない。計画があるんだろ？絶対成功させろよ｣

俺はけいとに抱きついた。

｢ジェルっ！？｣

｢もうお前良い奴すぎて泣くわ｣

｢痛い！力強すぎ！｣

ガチャ

そこで扉が開いた。

｢苺山ご兄弟さんじゃん｣

来たのはあきとだった。
けいとがビクッとする。

｢あ？けいと？お前どこいったと思ったら…おい何してんだよ｣

あきとはけいとの肩を掴んで外へ連れ出そうとした。

｢痛っ｣

ころんがあきとの胸ぐらを掴んだ。

｢離せよ！痛いって言ってんじゃん！｣

あきとはころんを蹴ると俺らを一瞥した。

｢うっせぇよ。兄弟の問題なの。口出しすんな｣

2人が出ていったあと、るぅとが呟いた。

｢じゃあ姉ちゃん返してよ｣